ミルトン・エリクソン 子どもと家族を語る の商品レビュー
ミルトン・エリクソンに対して、ヘイリー、ベイトソン、ウィークランドの3人がインタビューをした記録を本にしたものです。インタビューは1958年から1961年にかけておこなわれたものです。 以外にもインタビューの中で、エリクソンは当たり前のようなことを大事だとこたえている箇所があ...
ミルトン・エリクソンに対して、ヘイリー、ベイトソン、ウィークランドの3人がインタビューをした記録を本にしたものです。インタビューは1958年から1961年にかけておこなわれたものです。 以外にもインタビューの中で、エリクソンは当たり前のようなことを大事だとこたえている箇所があります。エリクソンは、何か特別なことをしていたのでしょうか。むしろ、特別なことをしないようにしながら、当たり前のことをしていたのかもしれません。時代背景が違うので、今はその当たり前が、当たり前にならないところもあるでしょうが…。 系統的な解説はありませんが、随所に散りばめられたエリクソンの肉声は、とても含蓄のあるものだと思います。1958年の時点で、利用技法や混乱技法など基本的なことは確立されているように感じました。『二月の男』の事例(催眠修正年齢退行法を用いた)が1945年だったはずなので、エリクソンの考え自体もより洗練されているのではないでしょうか。家族に対して多水準コミュニケーションを用いてかかわることで、家族のシステムを変えていくことのやりとりは、一見答えをはぐらかしているようにもみえますが、何度か読み直してみると、エリクソンの意図がみえてきます。 後半にある付録の、「エリクソンの半生」からも学ぶことが多いです。統計的な調査をしたり、心理検査をしたり、学生に催眠をおしえたりと、行動力が人並み外れています。ひとことで言うなれば、ものすごい努力家であり、実験精神を持って生きることを楽しんだ人でしょうか。とにかく、生身のエリクソンを感じられる良い本だと思います。ただ現在は、手に入らないため、ぜひ再版して欲しいところです。
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エリクソン大先生のもとに、ベイトソン、ヘイリー、ウィークランドというブリーフセラピーの基礎を築いた研究者達が教えを請いに来たときの会話集。 エリクソンとベイトソンは同年代ですけど。 賢人対三馬鹿トリオみたいな感じで話が進められていて読んでいて心が和みます。 「だからー。違うっつて...
エリクソン大先生のもとに、ベイトソン、ヘイリー、ウィークランドというブリーフセラピーの基礎を築いた研究者達が教えを請いに来たときの会話集。 エリクソンとベイトソンは同年代ですけど。 賢人対三馬鹿トリオみたいな感じで話が進められていて読んでいて心が和みます。 「だからー。違うっつてんだろ、まだそんなことを言うかね、おまえは。この馬鹿!」っていうエリクソン大先生の心中のツッコミが聞こえてきそうな感じ(笑) わからんちんで途方にくれているヘイリーが大変にかわいいです。 これを読んでぼくはヘイリーに対して愛が芽生えました。 なんだ、ヘイリーも俺と一緒じゃんって。 戦略的心理療法を読むと、こいつ天才じゃねえのか?!って分析の鋭さに驚くんだけどね。 内容的にも面白いですよ。 エリクソンが自分で語る症例集ですから。 アンコモンセラピーと内容かぶってる部分があります。
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