紙の迷宮(下) の商品レビュー

デイヴィッド・リス(著者),松下祥子(訳者)

2018/05/20

文句なしに面白かったです。これが処女作とは　凄い！
学者さんが研究中に　プロットを思いついたなんて・・・
18世紀ロンドンが　詳しく描写もされて
金融システムや　ユダヤ社会の様子なども興味深かったです。

2017/03/17

歴史ミステリー。タイトルになるほど、と。
ユダヤ人目線の本って、ここまでがっつりしたのを読むのは初めてかも。
日本に生まれると、何故ここまでユダヤ人が虐げられなくてはいけないのかって首を傾げることばかりだけれど、簡単に言うならキリストを裏切ったユダが端を発しているんですね(本筋とは関係のない話。
うーん。根深すぎる。
主人公二人は魅力的だし、続編の邦訳も待ち望まれるところ。

2011/07/17

父親の死の真相を探るウィーヴァーの前に立ちはだかる巨大な陰謀。

上巻でこの話の舞台となる時代背景に慣れたせいか、下巻はさくさく読めた。
とは言うものの、登場人物が多い上、ストーリも二転三転四転の展開でややこしい。
最後に事件の凡その粗筋をまとめて紹介するようなセリフがあって助かった。
面白くなかった訳ではないけれど、読むのがしんどかった。

2021/02/20

株取引の黎明期のミステリーなのだが、あまり、そちらには興味は少なくイマイチだった。
が、このころのロンドン社会、ユダヤ人の扱いなどがうまく書かれていて、そちらの方は興味深かった。

2009/10/07

読んだつもりで忘れていた、と思ったら〜読んだのを忘れていた、という…
株式市場の草創期というのがややこしい。捜査はなかなか進まない展開だけど、盗賊の元締めや美貌の未亡人との駆け引き、曲者揃いの世の中がなかなか面白い。

2009/10/04

主人公の親友以外、登場する人物全てが自己の利権のために行動するため、後半は誰もが怪しく思えて主人公と一緒に疑心暗鬼に。(ロマンスや日常などの枝葉の部分が伏線として中途半端なのもゴチャゴチャして読みにくい)大なり小なりの思惑や陰謀が絡み合って複雑になっていた謎も落ち着くところに落ち着くが、証券市場という今も不透明に感じる世界なので大団円とは言えない。ミステリーというより歴史エンターテイメントとして楽しめた。

2009/10/04

18世紀初頭のロンドン。
元ボクサーの調査員ウィーバーの元に、バルフアと言う男が依頼に来る。
彼は、破産して自殺した父は、実は殺されたのではないと言う。
しかも、ウィーバーの父の死もそれに関係していると。
調査を始めるウィーバーたが、イングランド銀行、南海会社、暗黒街の大物、謎の株屋の複雑に絡みあった陰謀と謎に巻き込まれていく……

とこんな感じ。
うーん、面白かった。
上下巻だけど、長さを感じさせず、早く先が読みたくなる。
ストーリーもさることながら、当時の株の熱狂やロンドンの風景を見せてもらえて、非常に楽しめた。

主人公に様々に助言してくれる親友の遊び人の外科医エライアスがイイ感じ。
作者の次回作はウィーバーの祖父の代の話とか。
また、この作品の続きも予定されてるらしいけど、普通の探偵ものになっちゃわないように頑張って欲しいなー。