母性愛という制度 の商品レビュー

田間泰子(著者)

2018/08/17

70年代の新聞記事を中心に、「母性愛」という規範が社会においてどのように構築されたのか、またどのような構造をしているのかを分析している。今日では「母性」「母性愛」という言葉はあまり目にしなくなったものの、母親規範とも言える言説は相変わらず存在している。「母性」という言葉はなぜ使われなくなったのか、「母性」という言葉を使わない母親規範はどのようなものかなど、考えてみると面白そうな示唆が数多くあった。また、本書は新聞や雑誌などの記事分析・内容分析の手法として見本となる部分も多い。