斃れぬ命 の商品レビュー
見返し 縁があって、老林というひとと知り合って、もうどれくらいになるだろうか。ここで書き誌そうとするのは、その老林との語らいのなかで聞いた奇怪な話である。それがあまりにも奇怪であるために、ひとり自分の胸にとどめておくことがもったいなく、また胸苦しい気がしはじめたからだ-。
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林巧さんのファンなので、少しでも売れてほしいと思ってレビュー描きます。 東南アジア(ボルネオ・マレーシア)から中国にいたるまでの、妖怪たちというか、霊(モノ)たちを扱った小説です。 あるきっかけで老林(ラオリン)というクラシック音楽の評論をやっている老人とであった語り手が...
林巧さんのファンなので、少しでも売れてほしいと思ってレビュー描きます。 東南アジア(ボルネオ・マレーシア)から中国にいたるまでの、妖怪たちというか、霊(モノ)たちを扱った小説です。 あるきっかけで老林(ラオリン)というクラシック音楽の評論をやっている老人とであった語り手が、老林の若き日の冒険譚、化物譚を聞いていくという形で展開されていて、出てくる妖怪たちもなかなかに珍しい。それでいて、郷愁をかきたてられます。 林巧さんの小説には、この人にしか出せないトーンがあって、熱帯雨林の匂い、そこで暮らしている人たちのぬくもりや哀しみが封じ込められているように感じます。
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