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神道の逆襲 の商品レビュー

3.9

12件のお客様レビュー

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2018/11/13

タイトルの過激さとは裏腹に、穏便で真っ当な一冊。 「反転した世界」と表現される、日常の中にある「非日常」。 冒頭で述べられる、神道の本質は「そこ」にこそある、という著者の主張には、深く納得した。 昨年くらいから神社巡りをしているので、そのことがよく分かる。 鳥居をくぐって境内へ...

タイトルの過激さとは裏腹に、穏便で真っ当な一冊。 「反転した世界」と表現される、日常の中にある「非日常」。 冒頭で述べられる、神道の本質は「そこ」にこそある、という著者の主張には、深く納得した。 昨年くらいから神社巡りをしているので、そのことがよく分かる。 鳥居をくぐって境内へと入った瞬間に、そこは「日常」の風景では無いのが感覚として分かる。 しんと凪いだ空気や、ぴりっと張った雰囲気。 そのような「場」を準備することで、日常の非日常を感じさせてくれる場所が、神社という場所なのだと思う。 「そこ」が大事なのではなく、「それ」が大事。 また、伊勢神道だけではなく、吉田神道や垂加神道などといった様々な教説を丁寧に解説してくれているので、神道が辿ってきた歴史がすっきりと見えた。 神道は、日本の風土や気候と密接に絡み合った宗教なのだなと改めて思った。 日本人が持っているメンタリティの根幹も、本書に書かれているような神道に依るものが大きい気がする。 とはいえ、そこには「フィードバック」という要素も多分にあるんだろうな、とも思うけれど。

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2018/01/08

まず、目次を見て何が書かれているのかイメージできない。それで興味関心を持つ人もいれば、どういう論旨で書かれているのか?と困惑する人もいるだろう。内容的にも比喩というか例え話が脱線的で少々読みにくかった。ただし、世界観や系譜の図表はわかりやすくてよかった。

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2016/11/19

哲学がないとよく言われる神道を解説していく内容。 日本人の魂を理解するのには役立つか? でも、内容難しい。

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2013/11/16

吉田神道、垂下神道の系譜 それにしても山崎闇斎の行動力はすごい。禅、儒教、神道 会津藩の学問奨励に感服

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2013/04/29

反転した場面に神を感じる等経験的に分かりやすい部分があった半面、もう少し神道に詳しくならないと難解な箇所も少なからずありました。

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2012/05/27

とても難しいです。 読んでは忘れ読んでは忘れをもうかれこれ3回ぐらい繰り返している本。 でも読めば読むほど面白いんだなこれが。 神道関連ではこの本が一番だと思う 神様って風景の反転のなかで直視され私達の日常を改めてそれとして確かめさせる日常の外部にある可畏きモノと言うこと...

とても難しいです。 読んでは忘れ読んでは忘れをもうかれこれ3回ぐらい繰り返している本。 でも読めば読むほど面白いんだなこれが。 神道関連ではこの本が一番だと思う 神様って風景の反転のなかで直視され私達の日常を改めてそれとして確かめさせる日常の外部にある可畏きモノと言うことだけ覚えた

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2012/03/21

――――――――――――――――――――――――――――――○ 人々の平和で豊かな生活はお客さまとしての神さまを上手にもてなすことで実現するというのが、日本人の一つの価値体系の根拠をなすという見方ができる。(…)お客さまに良い物(幣帛)を差し上げ、その見返りないしお下がりで豊かに...

――――――――――――――――――――――――――――――○ 人々の平和で豊かな生活はお客さまとしての神さまを上手にもてなすことで実現するというのが、日本人の一つの価値体系の根拠をなすという見方ができる。(…)お客さまに良い物(幣帛)を差し上げ、その見返りないしお下がりで豊かに暮らすというのが、日本人の神さまとの付き合いの基本である。18 ――――――――――――――――――――――――――――――○ 神であるということを直ちに神聖なもの、優れたもののイメージに置き換えてしまうのは、日本の神のもつ奇しく異しい、底知れぬ豊かな奥行きを、痩せ枯れた抽象へとすり替えてしまうことになる。日本の神は、真にして善なる超越者などという単純なものでは決してない。79 ――――――――――――――――――――――――――――――○ 朱子学的な儒学が、人間を道徳的な存在者と定義し、道徳が完全に実現された人倫世界を理想としていたことと比較していえば、国学者による人間の定義は、歌を詠む存在者ということであり、その理想はすべての人が歌人として開花する世界なのである。202 ――――――――――――――――――――――――――――――○

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2011/11/06

神道の歴史、潮流をコンパクトに整理してあり、入門書として便利。これまた常識的なことばかりなのだろうが、正直、神道については知らないことばかり。江戸時代の国学の流れの中で、平田篤胤に至ってオカルト、大霊界の世界に繋がるというところが面白かったので、その後、図書館で篤胤著書を手にとっ...

神道の歴史、潮流をコンパクトに整理してあり、入門書として便利。これまた常識的なことばかりなのだろうが、正直、神道については知らないことばかり。江戸時代の国学の流れの中で、平田篤胤に至ってオカルト、大霊界の世界に繋がるというところが面白かったので、その後、図書館で篤胤著書を手にとったけれど、さっぱりついていけなかった。

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2010/05/28

[ 内容 ] 日本人は神さまとどのようにつきあってきたのか。 古代から近世、そして今に至るまで、多様に展開された「神の形而上学」を検証。 [ 目次 ] 第1章 神さまがやって来た 第2章 神道教説の発生 第3章 神国日本 第4章 正直の頭に神やどる 第5章 我祭る、ゆえに我あり...

[ 内容 ] 日本人は神さまとどのようにつきあってきたのか。 古代から近世、そして今に至るまで、多様に展開された「神の形而上学」を検証。 [ 目次 ] 第1章 神さまがやって来た 第2章 神道教説の発生 第3章 神国日本 第4章 正直の頭に神やどる 第5章 我祭る、ゆえに我あり 第6章 神儒一致の神道 第7章 神道の宗源は土金にあり 第8章 危ない私と日本 第9章 人はなぜ泣くのか 第10章 魂の行方 結び 神さまの現在 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2009/10/04

神の存在の曖昧さを考えると、この国それ自体の曖昧さをも考えざるをえなくなる。 天照大神、天皇、日本、戦争、アメリカ…。 「自分以外にも人がいる」から、他者があったから、思想が生まれ、神が生まれ、国家が生まれ、天皇が生まれたという気がしてならない。 要するに。 怪しい、...

神の存在の曖昧さを考えると、この国それ自体の曖昧さをも考えざるをえなくなる。 天照大神、天皇、日本、戦争、アメリカ…。 「自分以外にも人がいる」から、他者があったから、思想が生まれ、神が生まれ、国家が生まれ、天皇が生まれたという気がしてならない。 要するに。 怪しい、不吉な「他者」を疑う心の働きが、歴史そのものなのではないか。 自らの安心・安定こそが追求すべき正しい事柄であるとして、様々な「ラベル分け」によって、時には排除によって、人類は幸福(とされるもの)を獲得してきた。 世間で事実とされている歴史の正体って、実はその程度のものなんじゃないのか。 「その程度」のものの表面のみをすくい取って、教科書に貼り付け、それを事実であるとしているだけなんだけど、学ぶ気力のない人間は(楽をしたがるから)本当にそれを信じて、おしゃべりを始める。 その無気力さが、神の曖昧さと交わって尊王攘夷思想に結実したのが、この島国の歴史。 「〜主義者」とやらに都合よく、歴史がねじ曲げられた。 歴史は、「あるようでない」の代表格。 「あった」としても、それは物凄く個人的な性質を持っているはずだ。 その個人的な編集作業を誰にどう引き継ぐのか、自分が参加したい社会をどう築きあげるのか…。 そういう「気付き」に歴史性が宿り、遺伝し、物を語らせ続けるんだと思う。 「もののあわれ」、「かなしさ」を人の最も根源的な神がかった経験であるとした本居宣長は、個性の重要さに気付いていたのではないか? 悲しさは、無常観とは違う。 喪失する悲しみが、自分がどれだけ「未完」であるかを物語るからだ。 「未完である」から、「可能性」がある。 子供の存在はただただ正しくて、どこまでも未完成。 だから、「世界は、生まれたもの、すなわち本来的に子供であるところの存在者を愛しかわいがる為に存するのである。(P270)」 おれは民族主義者でもなんでもない。 国家、民族、性別、宗教。 誰の目から見ても明らかな、人間の(最低限の)共通した性質、よく似ている部分を利用することでしか自分を主張出来ない、他人との違いを確認出来ない人というのは、悲しい人間だと思っている。 「個性」の大切さを知ると、自らの所属する社会のルーツを知る必要性が生まれる。 「学びたい」という欲求が、とても解り易い姿で目の前に現れる。 時々、快楽も一緒に現れる。

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