シークレット・カメラ の商品レビュー

フランク・ダバスミス(著者),落合恵子(訳者),メンデルグロスマン,ハワードヤコブソン

2022/08/20

ポ－ランドの敬虔なユダヤ教徒の家に生まれ育ったメンデル･グロスマン(1913-1945)が､ナチの目を盗みコートに隠し持ったカメラで命を懸けて撮影し続けた､ヨーロッパ各地から強制収容されたユダヤ人ゲット－の人々の目に宿る悲痛の眼差し､家族から引き離された子どもたちの絶叫､ゲット－からの強制連行で二度と帰ることのない死への旅立ち･･･｡グロスマンの死後も秘匿され続けた貴重な写真の数々､この､このうえなく過酷な苦しみの記録を見るにつけ､ただただ言葉を失う他なし｡

2017/12/28

息をのみながらみました。 この歴史を繰り返してはいけないと、戦争を知らないわたしたちに残してくれた教科書。現実にあったこれらの写真を見られることは奇跡なんだと、感じたことをずっと心に留めて置きたいと思います。

2010/03/07

ここに撮影された秘密の写真は時代を超えて、人類に共有されるべきだ。ただユダヤ人だけという理由で殺されてしまった人々へ合掌。
本当に壮絶な写真もあるが、絶対に目を逸らしてはいけない。これらの写真から逃げることは未来から逃げること。
ユダヤ人たちの逞しさを痛感。そしていつの日かこれらの写真が世界に公開されることを信じて、命がけでこれらの凄惨な写真を撮影した筆者に敬意を表したい。貴方の意志は引き継がれました。

2010/12/23

ポーランドのゲットー内の人々の様子を伝える写真集。

ユダヤ人の写真家メンデル･グロスマンは、自らも収容されたゲットー内で、約4年間、危険を犯しながら、働く子どもたち、家族との別れを悲しむ姿、希望を失わず強く生きる姿などを撮り続けます。収容所、そして「死の行進」へと送られ、最後に亡くなる瞬間までカメラを手にしていました。

1945年、グロスマンの死後、隠されていたネガが見つかり、残された貴重な記録。

2009/10/04

編集する人がいて、装丁する人がいて、翻訳する人がいて、出版する人がいる。だから、撮る人がいる。確実に衝撃を受けました。

2009/10/04

灰色の目で見つめる少年、この写真、捕虜となっていた一人のカメラマンが撮影したものです。危険を承知で撮り続け、真実を伝えようと努めたグロスマンの写真。ぜひ、見て感じて下さい。