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きこえない子どもと共に の商品レビュー

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2011/07/28

  聞こえる私には、聞こえない人の気持ちや境遇は想像上でしかわからない。だけど、わからないからってそこで終わらせたくはない。実際にろうや難聴の人と接するのも大切だと思うけれど、彼らがおかれている現状などをもっと知りたくてこの本を手に取りました。知らなかったことがたくさん書かれてい...

  聞こえる私には、聞こえない人の気持ちや境遇は想像上でしかわからない。だけど、わからないからってそこで終わらせたくはない。実際にろうや難聴の人と接するのも大切だと思うけれど、彼らがおかれている現状などをもっと知りたくてこの本を手に取りました。知らなかったことがたくさん書かれていました。   初めて知ったことの1つに、ろう学校での【自立活動】というのがありました。これは、子どもたちがろうであることを自覚し、誇りを持って成長していくことを願って取り組む学習で、コミュニケーションや手話に関すること、聴覚活用に関すること、障害認識や社会参加に関することなどが主な内容です。この時間が子ども達にとってどれだけ大切かはしれません。同じ章に書かれていたろう学校で働いている先生の文章は、本当に心温まるものでした。   この本全体を通してのテーマは【障害受容】だった気がします。大切なのはありのままの自分を受け入れること。それは子どもだけでなく、親にとっても必要なはず。高橋一家の戯曲がとても印象的でした。聞こえないことや手話が社会にどんどん受け入れられていく中、制度や法律もそれに合わせて変わっていけたらいいと思います。WHOの唱える障害の三段階なんて言葉が死語になるくらいの社会になればいいと切に願います。 <関心のあったこと> ・ろう学校における「自立活動」について ・日本語とは別の言語としての手話 ・難聴児の教育について―言語指導(聴覚活用、視覚活用) ・ホームトレーニング(親子の情緒の安定と日常生活におけるコミュニケーションおよび原体験、実体験を実視した指導法) ・わかりあうために一緒にいること ・職業の移り変わり(普通科や情報系の学科が増えている) ・放課後教室 ・通常校で障害に対する理解を深めるカリキュラム ・北欧のろう児およびその周りを含めた子育て法(社会の保障)

Posted byブクログ