未練 の商品レビュー

乃南アサ(著者)

2017/12/12

短編集。音道貴子シリーズ短編では第2弾。同シリーズの長編に「凍える牙」「鎖」があり、短編に「花散る頃の殺人」があるそうな。そして凍える牙で直木賞受賞とか。このシリーズはこれが初めてなんだけど、好感の持てる主人公に脇役に警視庁勤めという舞台と、著者のミステリーの技量と題材のセンスの良さを掛け合わせると、こりゃ制覇しなきゃね、と思える。凍える牙から読むのが良かったかもしれないけど、短編で持ち味を確認できたのは収穫大。今回はそれほど推理ミステリー色はなく、どちらかというと人情色が濃く趣がある。軽くはないが重くもない。読み易い。

2009/10/04

「鎖」の音道刑事にまつわる短編集。
これは「鎖」を読んでから読んだら、音道刑事がなぜこんなにさばさばして、心に抱えている物が重いのが良く分かります