ゲノムを支配する者は誰か の商品レビュー
クレイグ・ベンター率いる民間企業と国際共同プロジェクトとのヒトゲノム解読競争を描いたノンフィクション。ただし、この手の本にありがちなことに、一般の興味を引くような遺伝学の個別の成果の紹介が随所に挿入されている。 2000年のヒトゲノムのドラフト発表直後に執筆されたため、悪く言えば...
クレイグ・ベンター率いる民間企業と国際共同プロジェクトとのヒトゲノム解読競争を描いたノンフィクション。ただし、この手の本にありがちなことに、一般の興味を引くような遺伝学の個別の成果の紹介が随所に挿入されている。 2000年のヒトゲノムのドラフト発表直後に執筆されたため、悪く言えば古臭く、良く言えば当時の感覚が保存されている本だと見なせる。例えば、本文中で研究が進むに連れて、ヒトの遺伝子数の推定値が下方修正されたことが紹介されているのだが、それでも今日知らている遺伝子数よりもまだ多い。監修者は、あとがきでそのことを指摘しているが、そこにある「三万を少し超す程度」という当時の最新の推定値ですら今や不正確になっている。この変遷だけ取り上げても、ゲノム研究が飛躍的進歩遂げたことを感じ取れる。
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