パイロットの妻 の商品レビュー
恋愛をして、結婚をする。 ふたりの間に子供が生れ、 家族の時間はゆるやかに流れていく。 夫婦という関係は、不思議だ。 長く暮らしていると相手のことを知っていると思う。 だが本当に、いつも目の前にいる相手を知っているのだろうか? キャスリンとジャックは結婚し、ひとり娘がいた。 キ...
恋愛をして、結婚をする。 ふたりの間に子供が生れ、 家族の時間はゆるやかに流れていく。 夫婦という関係は、不思議だ。 長く暮らしていると相手のことを知っていると思う。 だが本当に、いつも目の前にいる相手を知っているのだろうか? キャスリンとジャックは結婚し、ひとり娘がいた。 キャスリンは教師でジャックはパイロット。国際線を飛んでいる。 夫婦仲はよく、夫は勤勉で優秀なパイロットだった。 ある夜、ひとりの男がたずねて来て、夫の飛行機が墜落したという。 パイロットの妻として、そういう事故に遭遇することが皆無であると思っていたわけではない。 しかし、現実にそうだと聞かされると動揺する。 自分は夫を亡くし、娘は父親を亡くしたのだから。 事故の原因が解明されていくうち、夫が飛行機を爆破させたという真実が明らかになっていく。 なぜ? どうして? 理由を妻が調べるうちに、妻の知らない夫のもうひとつの顔を知ることになる。 この物語は結婚をして平穩な生活を送っている妻なら、そのストーリーに少なからず動揺してしまうだろう。 信じるということ、 ゆるやかに積み重ねてきた夫婦という時間と時に弛むことがあったとしても、切れることはないと信じている絆、そして、愛とは?夫婦とは? 全米でベストセラーになった小説。
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あまり読まない種類の物語。 でも、夢中で読んだ。 この訳者さん、サラの鍵とおんなじだと途中で気づきました。 違和感のない日本語使いで、すごーく読みやすい。 クレストブック、これから読んで行きたいな。
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早朝の訪問者により伝えられた突然の悲報。夫の操縦する飛行機の謎の墜落。そしてマスコミにより信じられない原因が報道され、キャスリンは2重の苦しみを味わう。そして夫の遺したメモから更に驚くべき真相が・・・。米テロ事件などで身近に起こっている墜落事故の陰でパイロットの妻たちの地味な苦し...
早朝の訪問者により伝えられた突然の悲報。夫の操縦する飛行機の謎の墜落。そしてマスコミにより信じられない原因が報道され、キャスリンは2重の苦しみを味わう。そして夫の遺したメモから更に驚くべき真相が・・・。米テロ事件などで身近に起こっている墜落事故の陰でパイロットの妻たちの地味な苦しみが描かれます。数年前に日本のハイジャック事件でパイロットが殺害され、その自宅にマスコミが押しかけ、未だ何も聞いていない奥さんがTVに出てしまったことがありましたが、正に時を得た本でした。ヒロインが夫の秘密を知っていく過程で15歳の娘の知らない面も合わせて知っていく。そして娘に「知っているといってどこまで知っていると言えるの?」と言わせる場面は家族でさえよく知らない面がありうるという人間の孤独を思い知らせる深い小説でもありました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」再読後に読んだら内容がかぶっていた。自分たちは愛し合っていると思っている夫婦の片一方が主人公。相手がいなくなった後に徐々にわかっていく(解き明かしていく)相手の重すぎる秘密・・・ だが、ねじまき鳥とは全然タイプの違った小説。 相手の秘密の意味も全然違う。 ぐいぐい読めるので推理小説的なエンターテイメントとしては良いが読後感としてはいまいち暗い気分のまま終わる。 主人公に対する(晩年の)夫の愛が証明されないまま終わるせいかも。 そして物語の間ずっと出てくる第二の男とのラブ発生が仄めかされているせいかも。
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結婚して15年以上になる夫と主人公は静かな愛を育み、娘と3人でごく普通の生活を過ごしていた…。あの夜、ひとりの男が夫の操縦する飛行機の事故を伝えに来るまでは。 夫が突然いなくなり、少しずつ彼がまとっていた嘘がはがれてくる。足元に当然あると思っていた大地が崩れ落ちていくような恐怖と...
結婚して15年以上になる夫と主人公は静かな愛を育み、娘と3人でごく普通の生活を過ごしていた…。あの夜、ひとりの男が夫の操縦する飛行機の事故を伝えに来るまでは。 夫が突然いなくなり、少しずつ彼がまとっていた嘘がはがれてくる。足元に当然あると思っていた大地が崩れ落ちていくような恐怖と孤独、うずまく感情の嵐を読者はともに体験する。読んでいてなんともつらい、けれどどうしてもひきこまれずにはいられない力のある物語だった。
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2002年4月9日読了。以下、過去の日記から抜粋。 これまたN尾女史から薦めていただいた1冊。 パイロットである夫が事故死してしまった妻が、 一緒にいる間は分からなかった夫の秘密を知ってしまう。 次々に明かされる真実に叩きのめされながらも、 必死で立ち直ろうとする(立ち直ってい...
2002年4月9日読了。以下、過去の日記から抜粋。 これまたN尾女史から薦めていただいた1冊。 パイロットである夫が事故死してしまった妻が、 一緒にいる間は分からなかった夫の秘密を知ってしまう。 次々に明かされる真実に叩きのめされながらも、 必死で立ち直ろうとする(立ち直っていく)女性の物語である。 こう書いてしまうと単純(しかもありがちな秘密ではある)でも、 構成が上手いから、どんどん引き摺りこまれる。 いつの間にか展開が加速していて、気が付いたらやめられなかった。 確かにずっと一緒にいると全て知ったつもりになってしまうけれど、 実際のところ自分が知っている相手なんて氷山の一角でしかない。 何を思い、何を考え、何を抱えて生きているのかなんて分からない。 淋しいけれど、その事実を見て見ぬフリで生きているのだろうなぁ。 無意識に。 でも、自分が死んでからボロボロ秘密が発覚するのも恐ろしい話である。 ソレを思うと、当分死ねないなぁと思う(苦笑)
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亡くして初めて知る夫の秘密。 結婚とは・・・。夫婦とは・・・。現実にあり得そうなのが余計に怖い。 現在と過去を交互に織り交ぜながら明らかになっていく真相も なかなかサスペンスに満ちていて楽しめた。
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この落ちは、この設定なら当然だろうという感じが読んでいてしたので、 その書評とかに書いてある「知らざるべき謎」的なのには首を傾げます。 でも、誰かは誰かの全てを知っているのかというといは深いからつまり恐い。 感動して涙が出そうになったのは、 キャスリンがジャックが死ぬ瞬間「マティ...
この落ちは、この設定なら当然だろうという感じが読んでいてしたので、 その書評とかに書いてある「知らざるべき謎」的なのには首を傾げます。 でも、誰かは誰かの全てを知っているのかというといは深いからつまり恐い。 感動して涙が出そうになったのは、 キャスリンがジャックが死ぬ瞬間「マティ」の名前を呼んだのだと 確信するところ。じわっと来ました。 キャスリンとマティにはなんとしても幸せになってもらいたいです。なれるだけでいいので。
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哀しいという言葉がぴったり。追い討ちをかけるように次々と崩れていく自分たちの生活。これ以上途方にくれようがないほど、知りたくない事を次々と知ってしまう主人公は見ていて哀しい。でもどん底を味わったからこそ、腹をくくった最後に、女の強さを見せられた。情景がありありと目に浮かぶようで痛...
哀しいという言葉がぴったり。追い討ちをかけるように次々と崩れていく自分たちの生活。これ以上途方にくれようがないほど、知りたくない事を次々と知ってしまう主人公は見ていて哀しい。でもどん底を味わったからこそ、腹をくくった最後に、女の強さを見せられた。情景がありありと目に浮かぶようで痛ましい。
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