物語 中東の歴史 の商品レビュー
中東の歴史は、ヨーロッパで言う中世の歴史ということなのかなと思った。 世界史で取り上げられる中東の歴史を詳しくしたような感じで、近現代につながる部分がわずかしかなかったのが残念だった。 ただ、モンゴルの脅威についての部分は知らなかったところも多く、勉強になった。
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まあ、当たり前のことなのだけれど、歴史は様々な視点から見なければならない。 歴史というと、知らず知らずヨーロッパ史を中心に考えがちですよね。 すると、西洋が正義でその他は悪とか、西洋が進んでいてその他は遅れているとか、そういう刷り込みが知らず知らずのうちに出来上がってしまう。 こ...
まあ、当たり前のことなのだけれど、歴史は様々な視点から見なければならない。 歴史というと、知らず知らずヨーロッパ史を中心に考えがちですよね。 すると、西洋が正義でその他は悪とか、西洋が進んでいてその他は遅れているとか、そういう刷り込みが知らず知らずのうちに出来上がってしまう。 これはマズイことですよね。 現代においてのアラブは、負のイメージばかりが表に出てきてしまいますよね。 なんとなくテロリストとか、石油成金とか。 これだけ影響の強いアラブ世界なのに、何も知らないではマズイですよね。 この本を読むと、中東が世界史の中で決して無視できない重要な役割を果たしてきたことが分かります。 この地域を抜きに世界史を語ることは出来ない。 イスラム教、十字軍、モンゴルとの戦い、スパイスなどの交易、スエズ運河・・・どれをとっても世界に大きな影響を与え続けてきた。 なのに、彼らからの視点による世界史はぞんざいに扱われすぎてきたのではないだろうか。 これは私も知っていたが、バグダッド全盛の頃の文化は西欧を遥かにしのいでいたのです。 スペインを占領していた時代、哲学、数学、文学、科学などが、西欧側に伝わったのです。 ルネッサンスの遠因もアラブによってもたらされたと言っていいのです。 十字軍などは、アラブ側から見れば蛮族の襲来に他ならなかった。 人材も魅力的な人物を輩出しています。 ソロモン王、シバの女王、ゼノビア、ムハンマド、サラディン、バイバルス・・・ どれをとっても、ロマン溢れる物語の主人公達です。 中東の歴史の入門書として、オススメの一冊です。
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中東の歴史とあり、オリエントからとも書いてあるが、イスラーム(アラブ)の視点からとらえられる、歴史書という感じである。 内容も、中東の風土、有名な王政の人物もとりあげているが、基本はアラブ帝国の出現、十字軍の聖戦、バイバルス、西ヨーロッパとの関係、スエズ運河の経緯など、歴史的に...
中東の歴史とあり、オリエントからとも書いてあるが、イスラーム(アラブ)の視点からとらえられる、歴史書という感じである。 内容も、中東の風土、有名な王政の人物もとりあげているが、基本はアラブ帝国の出現、十字軍の聖戦、バイバルス、西ヨーロッパとの関係、スエズ運河の経緯など、歴史的に重要な事件をピックアップして書いているといった形である。もちろん、通史としてもわかるように書いてはいる。 イスラームの視点からの世界史の書物は、圧倒的に少ないので勉強になった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] キリストを生みムハンマドを生んだ中東は、歴史上の転換点となった数々の事件の舞台であり、まさに世界の富と知の中心だった。 ソロモン王とシバの女王の知恵くらべ。 新興イスラーム勢力のペルシア帝国への挑戦と勝利。 ムスリム商人による商業の隆盛と都市文化の繁栄。 「蛮族」十字軍やモンゴル帝国の侵攻とその撃退。 しかし、やがて地中海世界は衰退し、中東は帝国主義の蹂躙する所となる…。 ドラマティックな歴史をたどろう。 [ 目次 ] 序章 中東の風土―われわれの認識は確かか 第1話 乳香と没薬―古代を知るためのキーワード 第2話 女王の都パルミラ―西アジアでいちばん美しい廃墟 第3話 アラブ帝国の出現―噴出したイスラーム・パワー 第4話 「蛮族」を迎え撃つ「聖戦」―反十字軍の系譜 第5話 風雲児バイバルス―一三世紀の国際関係 第6話 イスラーム世界と西ヨーロッパ―中世から近世へ 第7話 スエズのドラマ―世界最大の海洋運河をめぐって [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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中東地域での様々な国の興亡を、紀元後あたりから近代まで概括する。ゼノビア、サラディン、バイバルス、アッバースなど各時代の中心人物を軸とした戦史をたどることで、この地域のヨーロッパ諸国との対立や地域自体の複雑性を論じる。近世以降は駆け足で、最後はスエズ運河開通に触れる。
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何人かの人物や、特定の出来事に紙幅を割いて詳述されているところがかえって記憶に残りやすくて良い。 中東地域の歴史は、長くかつ複雑だが、これを通読して大まかな年表と地理関係が頭の中で整理された。
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