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中東戦争全史 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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第二次世界大戦前後に…

第二次世界大戦前後にまで遡るユダヤ-パレスチナ紛争の歴史を、倫理道徳からではなく、事実とそれがもたらした影響について記述している。 記述の客観性や中立性に配慮のある良書。類書ではパレスチナを被害者、イスラエルを加害者としてとらえて、イスラエル断罪の視点で書かれたものや、逆にパレス...

第二次世界大戦前後にまで遡るユダヤ-パレスチナ紛争の歴史を、倫理道徳からではなく、事実とそれがもたらした影響について記述している。 記述の客観性や中立性に配慮のある良書。類書ではパレスチナを被害者、イスラエルを加害者としてとらえて、イスラエル断罪の視点で書かれたものや、逆にパレスチナ=テロ組織、イスラエル=テロ被害者の視点で書かれたものなど、著者のイデオロギーが色濃く出たものが多いが、この本は例外の一つ。近年はイデオロギー(特に左翼イデオロギー)に影響される事は嫌悪や軽蔑の

文庫OFF

4度にわたる全面戦争…

4度にわたる全面戦争、そして絶え間なく続くテロと弾圧・・・。中東戦争の血塗られた歴史を一冊にまとめたもの。いまだに火種であり続ける中東、その一端を知るのに良いかと。

文庫OFF

2022/03/27

既に歴史的といえる中東戦争の歴史から現代に至るパレスチナとイスラエルの問題については登場人物の多さからなのかなんとなくの雰囲気くらいしかわからないなあと感じていた。 この本はその大きな流れを概観として理解するのにとても役に立った。もちろん色々な方向から見た場合にこの本の記述が正し...

既に歴史的といえる中東戦争の歴史から現代に至るパレスチナとイスラエルの問題については登場人物の多さからなのかなんとなくの雰囲気くらいしかわからないなあと感じていた。 この本はその大きな流れを概観として理解するのにとても役に立った。もちろん色々な方向から見た場合にこの本の記述が正しくないという見方もあるだろうけど、筆者の出来るだけ事実を記述して倫理的な判断は除くという書き方が、特にこの地域の歴史の記述には大切なのだろう。 歴史として書かれている出来事も簡単に当時の映像が見られるのでそれと併せて読むと臨場感と共に理解が深まる。 この版は2001年までで終わっているので新版も読みたい。

Posted byブクログ

2014/06/22

今でも戦乱の続くパレスチナ。その因縁を中立かつわかりやすく書いた一冊。英国三枚舌外交とその結末や米ソ二大超大国に翻弄されるかの地だが、私が感銘を受けたのは、初期はアラブ側の方が武器等が豊富だった事や、民衆の力が時に大きく歴史を間違った方に動かすという記録がイスラエル側だけでなくア...

今でも戦乱の続くパレスチナ。その因縁を中立かつわかりやすく書いた一冊。英国三枚舌外交とその結末や米ソ二大超大国に翻弄されるかの地だが、私が感銘を受けたのは、初期はアラブ側の方が武器等が豊富だった事や、民衆の力が時に大きく歴史を間違った方に動かすという記録がイスラエル側だけでなくアラブ側にもあるという人間の愚かしさを見せ付けている。この本は2001年に出版されているのに、いまだこの問題は燻っている事を思うと希望以外の何かを感じずにはいられない。

Posted byブクログ

2011/08/28

8月25日読了。中東・パレスチナ区域におけるユダヤ人のディアスポラから湾岸戦争に至るまでの歴史を記述した本。ユダヤとアラブ社会の確執・対立・殺し合いと、そこに関わってきた英仏・米ソら超大国の対応の混迷について、自分がいかに無知であったか思い知らされた・・・(ノーベル平和賞受賞のP...

8月25日読了。中東・パレスチナ区域におけるユダヤ人のディアスポラから湾岸戦争に至るまでの歴史を記述した本。ユダヤとアラブ社会の確執・対立・殺し合いと、そこに関わってきた英仏・米ソら超大国の対応の混迷について、自分がいかに無知であったか思い知らされた・・・(ノーベル平和賞受賞のPLOのアラファト議長を「平和主義者」と思っていたくらい)連合赤軍メンバーによるテルアビブの空港でのテロ行為もあり、日本とて全くの部外者というわけではない。肉食獣と草食獣でもあるまいし、ユダヤとアラブが人類創生の頃から憎しみ合ってきたわけではない、紛争の歴史があまりにも長く続き、お互いに多くのものを失いすぎたため、相手に対し中途半端な妥協はできないこと、綿密に和平交渉を進めてもたった1回の無差別テロですべては無に帰すること、カネも軍事力も外交力もない弱小国は「テロ」でしか国際社会に自らの主張を訴えることができないこと・・・。長く平和を享受してきた日本人として、自分はどう考え行動していけばよいのだろうか。

Posted byブクログ