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時間と自由 の商品レビュー

3.9

18件のお客様レビュー

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現代人は時間に束縛さ…

現代人は時間に束縛されている とよく言うが、、 ではそうならないタメには、、、そんな本

文庫OFF

我々が生きているこの…

我々が生きているこの時間とは何でしょうか?過去から、現在を通って、未来に向かって、生きていると考えがちですが、本当の現在とは何でしょうか?今感じているこの感覚は、ちょっと過去にあった刺激が脳に伝達されて感じています。つまり、この感覚は過去なのです。文章はそんなに難しく書かれていま...

我々が生きているこの時間とは何でしょうか?過去から、現在を通って、未来に向かって、生きていると考えがちですが、本当の現在とは何でしょうか?今感じているこの感覚は、ちょっと過去にあった刺激が脳に伝達されて感じています。つまり、この感覚は過去なのです。文章はそんなに難しく書かれていません。教科書よりも、ストーリとしての流れがあり、ちょっと難しい小説といった感覚でイイと思います。今感じている過去と、本当の現実とは何か。興味があったら読んでみてください。

文庫OFF

2023/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

刻復習シリーズ第三弾 『時間と自由』というタイトルだが、『自由と持続』とかの方がしっくりくる気もする。いや、ベルクソン自身に許可をもらっているから別にいいんだけどさ…。 主題は「自由」…というより「自由意志」かな。機械的決定論に対して、自由意志は存在するのか?存在するならばどういったものか?といったところが中心になっていると思う。 一章はそれなりにすんなり読める。”感覚は量的なものではなく、質的なもの(だから再現もできない)”とまとめてもよいだろう。ウィトゲンシュタインの私的言語論に近い。 二章、難しいが主題をつかむとそれなりに読める。”時間は量的ではなく、質的なもの”。より正確に言うなら、私たちにとっての時間は…となるだろうけど。空間=科学的記述=量(意味)、時間=センスデータ=質(意義)という対比かな。 三章、自由についての論だがもうここら辺まで来ると一気にわからなくなる。 三叉路で道を選ぶことを「自由」とするのは誤っている。なぜならある時間ある空間は繰り返されることはないからだ…というのはなるほどと思った。『歴史は繰り返さないが、韻を踏む』と言ったところだろうか。 本論の「持続」もいまいち掴めなかったが、過去↔現在↔未来を感じる「この感覚」こそ持続であり、その流れが「自由」と呼ばれていたのだろうか…?しかし自由を「定義できない」と言ってしまうのは(まぁ言葉という量的なものに時間という質的なものを表せないことはわかるが)、もはや何でもありな気も…。 時間に対するスタンスは非常に近かったが、自由/自由意志への意見は一回精査する必要がありそうな気もする。 そして難書らしく、Web上での意見が全くバラバラだったのも面白かった。いつか解説本など読みたい。

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2023/04/07

11 開始:2023/4/3 終了:2023/4/7 感想 自由の復権。事後的に分析された行為はもはや生き生きとした感じを失っている。出来事はあらかじめ決まっていない。それなら今を楽しむのみ。

Posted byブクログ

2022/03/02

こんなことを年が年中考えている哲学者の迫力を疑似体験できた。 変態だ。 がゆえに、新しい考え方をたくさんもらえた

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2020/10/26

これでベルクソンの”四大主著”を読み終わった。一番最初に読んだのが『創造的進化』で次が『道徳と宗教の二源泉』、『物質と記憶』を読んでからこの『時間と自由』だったのだが、ほぼ逆順に読んだことになる。 今回読んだ岩波文庫版は解説がよく、内容と来歴がとても手際よくまとめられている。その...

これでベルクソンの”四大主著”を読み終わった。一番最初に読んだのが『創造的進化』で次が『道徳と宗教の二源泉』、『物質と記憶』を読んでからこの『時間と自由』だったのだが、ほぼ逆順に読んだことになる。 今回読んだ岩波文庫版は解説がよく、内容と来歴がとても手際よくまとめられている。その中でベルクソンのことを「永遠の不平家」とか「へそまがりの哲学」と言われているとの紹介があった。後期の著作にはその印象が薄かったのだが、この『時間と自由』にはかなりある。けっこう”激烈”なベルクソンが読める。四大主著の中でもこの『時間と自由』が語り口が最も硬い。 "人間は、そうするのが不適切なケースでもものごとを空間に仮託して考えてしまう"というのは確かにそうかもしれない。では、時間というものを考えていくと… ベルクソンは、一見素っ頓狂にすら見えるアイデアを真面目に追求していって、結果どうなるか、というところが本当に面白い。いつまでたっても”素っ頓狂”のままなのが「永遠の不平家」「へそまがりの哲学」たる所以だろうか。

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2020/09/25

時間と自由 (和書)2009年06月01日 21:24 2001 岩波書店 ベルクソン, Henri Bergson, 中村 文郎 カントに影響を受けていないけどカントであると言ったことが解説に書いてあり、柄谷行人が言う事前の立場、事後の立場ということの時間と言うこと、自由の...

時間と自由 (和書)2009年06月01日 21:24 2001 岩波書店 ベルクソン, Henri Bergson, 中村 文郎 カントに影響を受けていないけどカントであると言ったことが解説に書いてあり、柄谷行人が言う事前の立場、事後の立場ということの時間と言うこと、自由の相互性(互酬性)ということの自由などその辺りの要点について書かれているんだろうなって思いながら読んだ。 文体は非常に読み易い。もっと読みにくいものを想像していたので吃驚した。ただベルクソンの言いたいことや位置づけなどよく分からないという感じ。 この著者の本はもう一冊買ってあるから読んでみようと思う。

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2019/07/27

この手の本に感想というのもちょっと不思議で、本来であれば論文でも書くようなものかなと思いつつ。 質と量、ひいては空間の緻密な分析に唸るものがあった。 これにより、持続の概念を導き出し、今までの哲学がテーマとしてきた自由に対する新しい回答を示しているところは、一凡人にはまさしく思...

この手の本に感想というのもちょっと不思議で、本来であれば論文でも書くようなものかなと思いつつ。 質と量、ひいては空間の緻密な分析に唸るものがあった。 これにより、持続の概念を導き出し、今までの哲学がテーマとしてきた自由に対する新しい回答を示しているところは、一凡人にはまさしく思いもよらない知のスペクタクルであった。

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2018/03/09

哲学とは事象をより根源的に分解し、本質を分析的に開示していくプロセスに醍醐味があると考えていた。その手法は難解なテーマを解きほぐし解釈することで発見につなげる。その意味で、本書は具体的な対象を難解に定義した語句を駆使して本質に迫ろうとしているが、難解さの深みにはまっていく。内面と...

哲学とは事象をより根源的に分解し、本質を分析的に開示していくプロセスに醍醐味があると考えていた。その手法は難解なテーマを解きほぐし解釈することで発見につなげる。その意味で、本書は具体的な対象を難解に定義した語句を駆使して本質に迫ろうとしているが、難解さの深みにはまっていく。内面と外面、質と量、時間と空間、意識と物資、自由と必然という二元論で議論が組み立てられているが、混沌と溶け込んでいき不消化感が残る。

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2016/01/11

フランスの哲学者ベルクソン(1859~1941年)が1888年にソルボンヌ大学に学位論文として提出した著作。原題は『意識に直接与えられたものについての試論』。 本書の主題は、序言に「多くの問題のうちから私たちは形而上学と心理学とに共通の問題、すなわち自由の問題を選んだ」と書かれて...

フランスの哲学者ベルクソン(1859~1941年)が1888年にソルボンヌ大学に学位論文として提出した著作。原題は『意識に直接与えられたものについての試論』。 本書の主題は、序言に「多くの問題のうちから私たちは形而上学と心理学とに共通の問題、すなわち自由の問題を選んだ」と書かれている通り、「自由」、そして「時間」である。 ベルクソンは、まず、量的多寡の区別ができるものとそうでないものを分け、区別できるものを「大きさ」で示し得る「量」(=「空間」)、区別できないものを「強さ」で示す「質」と明確化した。そして、「時間」とは前者と後者の両方の側面を持ったものとして、以下のよう述べている。 「要するに、自由に関しては、その解明を要求するすべての問題は、それと気づかれることのないまま、「時間は空間によって十全に表されうるか」という問いに帰着する。これに対して、私たちはこう答えよう。流れた時間が問題なのであれば、然り、である。流れつつある時間が話題になっているのであれば、否、である。ところで、自由行為は流れた時間のなかではなく、流れる時間のなかでおこなわれるものである」 即ち、時間には、時計で測定できる「物理的時間」(流れた時間)と、それぞれの人間が感じる「心理的時間」(流れつつある時間)があるが、人間が自由であり、より良く生きるためには、流れつつある、今この瞬間を大切にすることが大事なのだと言っている。 この二つの時間については、後に、前者は「ニュートン時間」(更には、相対性理論を考慮した「アインシュタイン時間」)、後者は「ベルクソン時間」と呼ばれるようになったという。 同時代の大哲学者カントは、「時間」は科学的なものであり哲学の対象ではないと考えたというが、それに真っ向から反論し「生の哲学」と呼ばれたベルクソンの思想は、従来にも増して「生きる意味」を問われる現代において、大いに参考となるものだと思う。 (2012年12月了)

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