ぼくの日本十六景 の商品レビュー
よく知られた日本のあちこちを、著者独特のアカデミックな筆致で描く素敵な情景描写に心を奪われる。16の名所には嘗て行ったことの有る場所も、行きたいと夫と言いながらついに行けなかった場所も、行きたいなどとはつゆ思わなかった場所も、様々であるが、それぞれに感慨深く辿ることが出来た。
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「空の名残り」と副題にあるが、それについて述べたプロローグが素晴らしい文章で心震えてしまう。日本語にはなんて素敵な言葉があるんだと思う。 本文の方は、日本十六か所を訪れて、ゆかりの人物、俳句、和歌、詩、小説、紀行文について触れ、しみじみとした文章で綴っている。土地には、歴史上の様...
「空の名残り」と副題にあるが、それについて述べたプロローグが素晴らしい文章で心震えてしまう。日本語にはなんて素敵な言葉があるんだと思う。 本文の方は、日本十六か所を訪れて、ゆかりの人物、俳句、和歌、詩、小説、紀行文について触れ、しみじみとした文章で綴っている。土地には、歴史上の様々な人々が触れ合った記憶が蓄えられているのだと実感させられる。 世田谷・吉野山・大山・華厳の滝・柳川・歌志内・伏見・眉山・柳生・隠岐島・伊良湖・鳴海・越後関川・小天温泉・恐山・厳島神社 吉野山の桜は役小角に由来する献木だったと初めて知った。藤村操の遺書は名文だ。
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