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木のいのち木のこころ 人(人) の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2016/12/21

棟梁を読んだならば、本著に目新しいことは無いのだが、こちらは、お弟子さん一人一人の生の声が載せられていて、それが如何に飾らない自然体かという点からも、木を活かす、斑鳩流が読み取れる。思えばサラリーマンとは、何と小狡い人種なのかとさえ、感じてしまうほど、彼らには打算がない。職人とは...

棟梁を読んだならば、本著に目新しいことは無いのだが、こちらは、お弟子さん一人一人の生の声が載せられていて、それが如何に飾らない自然体かという点からも、木を活かす、斑鳩流が読み取れる。思えばサラリーマンとは、何と小狡い人種なのかとさえ、感じてしまうほど、彼らには打算がない。職人とはそういうものか? 私にとっての読書は知的欲求を満足するに留まらず、心の処方箋の役目を持っている。私事、新たな環境で落ち着かぬ身上をこの本で鎮めようと手に取ったのは、上手くやろうと気だけ逸る自らの戒めにも有効であった。新天地で、ひたむきに頑張るのみである。そう思わせてくれたからだ。

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2015/02/10

 「木のいのち木のこころ」シリーズ、天・地・人の3編のうち、最後の3冊目(人)です。(天)は法隆寺の宮大工棟梁西岡常一の語り。(地)はそのたった一人の弟子小川三夫の語り。そしてこの(人)は、二人を取材し続けてきた塩野米松が、これまでの取材を通して見てきた小川三夫の鵤工舎のことや、...

 「木のいのち木のこころ」シリーズ、天・地・人の3編のうち、最後の3冊目(人)です。(天)は法隆寺の宮大工棟梁西岡常一の語り。(地)はそのたった一人の弟子小川三夫の語り。そしてこの(人)は、二人を取材し続けてきた塩野米松が、これまでの取材を通して見てきた小川三夫の鵤工舎のことや、そこで働く工人たちからの聞き取りをまとめたものです。  西岡に始まる宮大工の技術や伝統は如何にして伝えられてきたか、また伝えられようとしているのか、現在鵤工舎で働く若者たちからのインタビューで明らかにしようとしています。  西岡常一から数えると3代に渡る技術の伝承が徒弟制度により成り立っていることも、今の世相からはかけ離れているように思われますが、実はそれが伝承の近道なのかもしれません。  「木のいのち木のこころ」を(天)(地)(人)とシリーズを順に読んで、西岡常一の凄さを感じましたし、日本人のこころを感じたような気がしました。やはり木造建築にこそ日本人の魂がこもっているのだと思いました。これを継承しようとする若者たちが出てきたことは、とても頼もしいことです。これからも途絶えることなく、この技が継承されることを切に願います。

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2014/02/04

天、地編の師匠達のお弟子さん達へのインタビュー。 体で覚えた技で、頭では「できるのかいな」と思っているような規模の神社仏閣ができてしまう、というのが興味深い。

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2009/10/04

天・地、を読んだ後では、どうしても物足りなく感じますが、宮大工の現実のレポートとしては興味深いです。

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