快楽 の商品レビュー
一時、愛しくて愛しくてたまらない。という恋をしていた。 あっという間に、その恋が一方的に終わってしまい、 つらくてつらくて、 心臓も、喉も苦しくて、 初めて人に話を聞いてもらった。 何かにすがりたかった。 でも、 誰一人、 その恋が始まったという事実には、触れてくれなかった。...
一時、愛しくて愛しくてたまらない。という恋をしていた。 あっという間に、その恋が一方的に終わってしまい、 つらくてつらくて、 心臓も、喉も苦しくて、 初めて人に話を聞いてもらった。 何かにすがりたかった。 でも、 誰一人、 その恋が始まったという事実には、触れてくれなかった。 その恋が終わったという事実を、 とても喜び、そして、その恋を始めた私を叱った。 その影響からか、こういう恋はよくないんだ。という記事を無理矢理探して、納得したフリをしていた。 でも、本当は、自分が全然納得してないことに、気づいてた。 こころじゃなくて、頭で納得しようとしてたことに。 こころが納得して始めてしまった恋が、 頭で納得して終わるわけない。 どんなに人に言われても、わからないことはわからない。 恋が終わって、はじめて、無理をせず、自分の恋を振り返れた一冊です。 自分のことは、自分しか分からないし、 自分が一番よくわかってあげられるからこそ、 ちゃんと自分と向き合ってあげたい。 「「わかる人」であれば、他人に優しくなれるだけでなく、自分にも優しくなれる。「切り捨てる人」は他人に厳しいだけでなく、自分自身にも厳しい。優しというのは、甘いという意味だはなく、許される範囲で折り合っていく努力をすることを意味する。」 「まわりにたくさんの人はいたとしても、親密な関係になれる人は少ない。それぞれが人と人の間に距離を取っている。そのことをみんなどこかで寂しく思いながらも縮める術を知らない。」 「でも、その人はそうした経験を通して、一つの境地に達したそうだ。 「いろいろな遊びをしてきたけれど、一番いいのは本当に好いた人と交わることだ。それもすぐにはできなくて、苦労して口説いて、やっとその気になってくれて、二人してその気になって、やっとできるのがいいんだ。それでもって、時間をかけて、しっとりとやるのがいいんだ。それも普通のやり方でやるのがいい。凝ったやり方ではなくて。それが快楽っていうものだ。それ以外の快楽はすべて外道なんだ」」 「人って、聞いてくれる相手がいないと、なかなか自分の気持ちも出せなくなるし、そのうち、見えなくなってしまうものなのかもしれませんね」
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さまざまな快楽の心理が描かれているエッセイ。 読みながら、自分に当てはまるものがあるとドキドキしてしまった。 勉強になった!
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