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パンセ(1) の商品レビュー

3.4

9件のお客様レビュー

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数学者・物理学者とし…

数学者・物理学者として天才だったパスカル。思想家としても、「人間は考える葦である・・・」の言葉で有名です。病弱なパスカルが絶望的な病魔に打ちひしがれながらも、何とか前向きに考えようとした姿勢が伺えます。だからこそ「考える葦」という言葉が希望を伴ったものとして見えてくるのです。個人...

数学者・物理学者として天才だったパスカル。思想家としても、「人間は考える葦である・・・」の言葉で有名です。病弱なパスカルが絶望的な病魔に打ちひしがれながらも、何とか前向きに考えようとした姿勢が伺えます。だからこそ「考える葦」という言葉が希望を伴ったものとして見えてくるのです。個人的には大好きですが、全体的に暗いため好き嫌いは分かれるでしょう。なお、本書が完成されるのを待たないままパスカルは亡くなってしまいました。ですから、本書は散文的になっています。中には矛盾に見える箇所もあります。

文庫OFF

世界の名著に入ってい…

世界の名著に入っていたものの復刊本。パスカルのパンセは、モンテーニュのエセーに並んでよく見かける言葉がたくさんあります。暇なときに適当にページを開いてその部分を読むと色々とインスピレーションを与えてくれてとても面白いです。本書は分冊になっているのでそういった使い方はあまり出来ない...

世界の名著に入っていたものの復刊本。パスカルのパンセは、モンテーニュのエセーに並んでよく見かける言葉がたくさんあります。暇なときに適当にページを開いてその部分を読むと色々とインスピレーションを与えてくれてとても面白いです。本書は分冊になっているのでそういった使い方はあまり出来ないですが...

文庫OFF

2019/10/28

精神とか哲学、宗教について言い切ってしまう言葉にすごく惹かれた。もちろんこれは危険なこともあるかもしれないけど、パスカルはどこかそんな自分も引いて見てるような気がした。でも、すごい好きな本だけど、宗教の部分はよく分かんなかった。

Posted byブクログ

2017/03/17

かなり飛ばし読みでイマイチよくわからんまま読了した。、あたいつか時間があればしっかりと取り組んでみよう。

Posted byブクログ

2015/10/30

では、考えない人間は何なのか? 「人間は考える葦である」 では、考えない人間は何なのか?ということが気になって読みました。 知らなかった。若くして亡くなってしまったパスカルの周りの人が、パスカルが書き記したノートをまとめた本なのですね。 なので、本当短文、メモがあれこれと...

では、考えない人間は何なのか? 「人間は考える葦である」 では、考えない人間は何なのか?ということが気になって読みました。 知らなかった。若くして亡くなってしまったパスカルの周りの人が、パスカルが書き記したノートをまとめた本なのですね。 なので、本当短文、メモがあれこれと連なっている内容になっています。 これパスカルは本望なのかなあ。 もっと、ちゃんとした文章を世間に出したかったのでは?と思います。 自分が仮に明日不本意にも亡くなって中二病丸出しの日記を人に読まれたら、と思うと死んでも死にきれないですよ。 事故で亡くなった友人のパソコンを壊す芥川賞受賞作の「沖で待つ」はポエムを見られたくなくて死んだらパソコンを壊してね、と友人に頼んだわけですし。 でも、そんなメモレベルでさえも、世界に表出させる価値のあることばたちだというのは、やはり、パスカル、凄い。 読んでても、やはり、大きな影響を受けました。 まずはここ。 「その広がりにおいて驚嘆すべきほかの不可思議と同様に、その小ささにおいて驚嘆すべきこれらの不可思議に、茫然自失するがいい。 なぜなら、われわれの身体は、つい先ほどまでは、宇宙のなかにあって知覚できないほどのものであり、その宇宙すら、全体のうちにあって知覚しがたいほどのものであったにもかかわらず、今やその身体が、人の到達できない虚無に対しては一個の巨人であり、一つの世界であり、いな、むしろ全体であるということについて、だれか感嘆しない者があるであろうか」 読んでいて自分の宇宙はここまで、と認識していたところからまた膨張していくようなイメージが浮かんできました。 自分の世界観が変わる瞬間です。 次いで、今を生きよう、未来の幸福の準備はそろそろやめて、今を大切に行動しよう、という気持ちは決して誤っていなかったというその礎になることばをみつけました。 「われわれは、決して現在生きているのではなく、将来生きることを希望しているのである。 そして、われわれは幸福になる準備ばかりいつまでもしているので、現に幸福になることなどできなくなるのも、いたしかたがないわけである。」 「人は自分自身を知らなければならない。それがたとえ真理を見いだすのに役立たないとしても、すくなくとも自分の生活を律するには役立つ。そして、これ以上正当なことはない。」 この言葉では、なんとなく、有名な人をネットで中傷する人たちの姿を思い浮かべました。 「彼らは、われわれとの交わりからすっかり引き離れて、宙に浮いているのではない。 否、否、彼らの丈がわれわれより高いのは、彼らの頭がわれわれよりも高いところにあるからなのであって、彼らの足のほうは、われわれのと同じように低いところにあるのである。」 本題の考えない人間について。 「私は、手も足も頭もない人間を思ってみることができる。なぜなら、頭が足よりも必要だということは、経験だけしか教えてくれないからである。だが、私は、考えない人間を思ってみることができない。そんなものは、石か、獣であろう。」 石か獣なんですね。疑問がとけました。 そして考える葦であるはここ。 「人間はひとくきの葦にすぎない。自然のなかで最も弱いものである。だが、それは考える葦である。 彼をおしつぶすために、宇宙全体が武装するには及ばない。蒸気や一滴の水でも彼を殺すのに十分である。だが、たとい宇宙が彼をおしつぶしても、人間は彼を殺すものより尊いだろう。 なぜなら、彼は自分が死ぬことと、宇宙の自分に対する優勢とを知っているからである。宇宙は何も知らない。 だから、われわれの尊厳のすべては、考えることのなかにある。われわれはそこから立ち上がらなければならないのであって、われわれが満たすことのできない空間や時間からではない。だから、よく考えることを努めよう。ここに道徳の原理がある。」 これですよ。 人間は葦で、か弱いものだけど、弱いということを知っている。知っていること、考えることが人間のすべてであると。 まさに、ここに書いてあるように空間や時間を埋めようと、ときに私は饒舌に話すことがあるのですがそうするのではない、よく考えることが必要なのだ、とパスカルさんは教えてくれました。 新しい発見が多く示唆に富む本でありましたが、やっぱり宗教のところは、感覚的にそこまでキリスト教を絶対的なものとしてほかの宗教と区別するのかがわからないんですよね。 Ⅱの方はより宗教関係の話が多そうだったので、今読むことは遠慮して、また機が熟すのを待ちたいと思います。

Posted byブクログ

2012/08/23

悲惨が人間の価値である、人間は考える葦であるという有名なパスカルのパンセ。草稿だったんですね、これって。それにしてもヒュームにしてもデカルトにしても、またパスカルにしてもどうしてキリスト教になると、急に無茶な議論になっちゃうんでしょうね。イスラム教や中国に対しても偏見たっぷりです...

悲惨が人間の価値である、人間は考える葦であるという有名なパスカルのパンセ。草稿だったんですね、これって。それにしてもヒュームにしてもデカルトにしても、またパスカルにしてもどうしてキリスト教になると、急に無茶な議論になっちゃうんでしょうね。イスラム教や中国に対しても偏見たっぷりです。ヘーゲルもそうだったなあ。

Posted byブクログ

2011/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中公クラシックスに収録される古典なので、内容について一読者の私が感想をとやかく言ったところで何の参考にもならないだろう。 ここでは特に関心した一節を挙げるのみに留める。 260節 彼らは多数のなかに隠れ、自分らの助けとして数を求める。 喧騒。 権威。 あることを人から聞いたということが、君の信じる基準になってよいどころか、それをいまだかつて聞いたことがないかのような状態に自分を置いた上でなければ、何も信じてはいけない。 (中略) 否定することと、信じることと、正しく疑うこととは、人間にとって、馬にとっての走ることと同じである。

Posted byブクログ

2009/10/07

「考える葦」や「クレオパトラの鼻」など、面白いものもあるが、全体としては、正直にいうと退屈な本だ。まずパスカルの死後に残された断章だから仕方がないのだが、考えが細切れでまとまっていない。それからキリスト教の擁護を一生懸命やられても、ぼくのような極東の一「無神論者」には何も響いてこ...

「考える葦」や「クレオパトラの鼻」など、面白いものもあるが、全体としては、正直にいうと退屈な本だ。まずパスカルの死後に残された断章だから仕方がないのだが、考えが細切れでまとまっていない。それからキリスト教の擁護を一生懸命やられても、ぼくのような極東の一「無神論者」には何も響いてこない。真空論の序文はまだ面白い。要するにパスカルは科学者であって、哲学者としての本領は示さずに死んでしまったのだろう。39歳で死んでいるし。デカルトの方がいろいろおかしな事をいっているが、まだ哲学者としては上だと思う。まぁ、これを読むより三木清『パスカルの研究』を読めばいいと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

「人間は考える葦にすぎない」、「クレオパトラの鼻、それがもう少し低かったら、大地の全表面は変わっていたであろう」など後世に伝える引用句が多い。パスカルにとって人間とは天使でも悪魔でもない。単に人間を「理性的な動物」と解することはできない。

Posted byブクログ