新版 ソニー燃ゆ の商品レビュー

城島明彦(著者)

「他社がやらないこと…

[文庫ＯＦＦ]

「他社がやらないことをやる」というソニースピリッツについて詳しく書かれています。次から次へと出す製品の苦労話もあり、面白くまたタメになります。

2018/10/15

モノづくりの技術社のエピソードはやっぱりいいなあ。「プロジェクトＸ」なんかにも通ずるところがあるけど。

本自体は出井さんにかなりの比重をおいているが、でもなんといってもこの本のクライマックスは、盛田さんの奥さんが盛田さんに井深さんがなくなったことを伝えるところだ。それを聞いた盛田さんがワーッと泣き出し、声にならない声をあげたところは、年老いた男の長年の友情に対する思いが溢れていて、おもわず電車の中で涙がでてしまった。日本の新しい時代、ソニーという新しい企業の出発点を築き上げた二人だからこそ、こうした友情が切実なものとして訴えかけてくる。

2020/07/15

マーケッティングというものは、マーケットをクリエイトするものだ、つまり一番いい販売方法というものは、マーケットを創り出すということなのだということが書いてある。(p.186)
前途有望なベンチャー企業への”最大の期待度を示す常套句”。それは「第二のソニー」であり、「第二のホンダ」だ。ところが、「第二の松下」「第二のトヨタ」という言葉はない。
決定的な違いは、ソニーやホンダには、トヨタや松下には感じられない「向こう見ずなベンチャー・スピリット」が感じられるということだ。(p.303)