呪われた航海 の商品レビュー
乗っていた船が難破し、とある村に辿りついたジョン。その村は難破船からの積荷を略奪することで生計を立てていたのだった。 かつて実際にいたレッカーと呼ばれる難破船から漂流してきた積荷で生計を立てていた人々。それを題材に書かれた冒険物語。漂流物を神からの賜り物のように扱っていたものが、...
乗っていた船が難破し、とある村に辿りついたジョン。その村は難破船からの積荷を略奪することで生計を立てていたのだった。 かつて実際にいたレッカーと呼ばれる難破船から漂流してきた積荷で生計を立てていた人々。それを題材に書かれた冒険物語。漂流物を神からの賜り物のように扱っていたものが、法律でその権利が認められると偽の信号等で船を故意に難破させようとする動きが出たことも史実らしく、それが物語の発端となっています。 どんよりと暗い世界観は重苦しく、映像で表わすとホラーと思えるような描写も多く、緊迫感の中で物語は展開されます。決して胸躍るものではないのですが、その緊迫感が物語を牽引している部分もあります。ジョンに襲い来る恐怖と猜疑心。密輸の謎、村に残る恐ろしい伝説。誰が味方で誰が敵なのか。誰を信じればいいのか。荒れ狂う海のような物語です。
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何だこのストーリー。ラストまで目が離せないって本当だった。と同時に今より幼かった自分には怖くもあった。死をはこぶ航海と闇にひそむ海賊読まなきゃ。
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久しぶりに読んでみました。初航海で不運にも嵐に見舞われた主人公の少年ジョン。命は助かったものの、ジョンが漂着した場所は恐ろしい村だった。嵐の夜崖の上から船を見つめる村の人々、荒野の暗闇に青白く光る死者の火、荷物の樽の謎…ジョンは疑心暗鬼になりながらも命の恩人の姪のメアリーと共に秘...
久しぶりに読んでみました。初航海で不運にも嵐に見舞われた主人公の少年ジョン。命は助かったものの、ジョンが漂着した場所は恐ろしい村だった。嵐の夜崖の上から船を見つめる村の人々、荒野の暗闇に青白く光る死者の火、荷物の樽の謎…ジョンは疑心暗鬼になりながらも命の恩人の姪のメアリーと共に秘密を解き明かしていきます。ハラハラドキドキしながら、響く波の音や不気味な登場人物達に追われ辿り着いた先には少年が立派に海の男として成長した姿があり、村の人達も前よりも穏やかに暮らすことが出来たのではと思いました。
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18世紀イギリス。荒涼たる海岸線。嵐の夜、人々は崖の上から、波に翻弄される大型帆船を見つめる。ひたすらに難破を待ちわびて。 初航海で嵐に見舞われた少年ジョンは、恐ろしい村に漂着したことを知る……。 『宝島』を彷彿させる冒険ミステリー。
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父の会社の船で初めての航海に出たジョン。 しかし、その船は難破してしまい、彼一人が生き残る。 実は、船は難破屋たちの偽の誘導灯によって座礁させられたのだ。 難破した船の積み荷はその流れ着いた海岸の持ち主の物になるのだが、 生き残りがいた場合はそれは適用されないため、ジョンは殺され...
父の会社の船で初めての航海に出たジョン。 しかし、その船は難破してしまい、彼一人が生き残る。 実は、船は難破屋たちの偽の誘導灯によって座礁させられたのだ。 難破した船の積み荷はその流れ着いた海岸の持ち主の物になるのだが、 生き残りがいた場合はそれは適用されないため、ジョンは殺されそうになるが、モーガンという紳士に助けられる。 彼の話によると、金の在処を知っているため、どうやら父もどこかで生きているらしい。 ジョンはモーガンの姪メアリーとともに、それを探っていく。 モーガンの正体は? 難破屋の黒幕は? 死者の火は? 父は密輸商人だったのか? 積み荷は? そんなこんなが、かなりのスピードで展開する。 まー、深みはないけど、読みやすい上に強引な展開ではないから、そこそこかな。 ただ、やはり、読み応えはない。 原題の『THE WRECKERS』は難破屋のこと。ああ、レッカー車もここからなのね。
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