世界一やさしい連結決算 の商品レビュー

金児昭(著者)

2013/01/10

連結会計の入門書に定評ある著者の｢連結会計の入門の入門｣と位置付けられるべき一冊。思いきって内容を絞ったせいか、とても基本的な事しか触れられていません。しかし、手を変え品を変えて同じ事を繰り返し説明しているので、初心者の方に是非ともオススメです。ただ、あくまでも｢入門の入門｣であって、取り上げられている内容で一番難しいのが｢在庫の未実現利益の消去｣の話くらいですから、ここで立ち止まっては意味がないので、更なるステップ・アップの為のインプット本も必要でしょう。

2010/05/05

「教わらなかった会計」がよかったので購入。
仕事柄、会計の本は読むようにしている。
著者、金子さんは信越化学で長年経理財務をやっていたお方。
そのような背景を持った人の本を読むと、もはや会計の世界では実務経験を持った人でないと、本質を伝えられないと感じる。ただ単に制度会計やら管理会計を学問上で唱えて飯食っていける人はいなくなるんではないだろうか。

•連結決算では「利益処分計算書」ではなく「連結利益剰余金計算書」
•「小会社の定義の仕方は「支配力基準」単に議決権の過半数を握っているということだけではない
•関連会社の判定は「影響力基準」
•連結決算では円に換算されるが、海外小会社の経営を社内で検討するときは現地通貨で評価する事が大切
•連結では孫会社も小会社と呼ぶ
•連結株主資本利益率（ROE）、一般に良い会社は５〜１０％
•連結決算の消去の手続き
①投資（親会社）と資本（子会社）の相殺消去　(B/S ⇔ B/S)
②債券と債務の相殺消去　(B/S ⇔ B/S)
③売り上げと仕入れなどの相殺消去　(P/L ⇔ P/L)
④受取配当金（親会社）と支払配当金（小会社）の相殺消去　(P/L ⇔ S/S)
⑤未実現利益の消去　(B/S ⇔ P/L)
•連結決算をやるにあたっては親会社の経理パーソンは小会社に行って手伝いにいくべき。小会社の経営にとってはムダな作業である。
•連結決算では「小会社が親会社に支払った配当、ないしは親会社が子会社から受けた配当は相殺消去されてしまう」という言葉は全社をあげて一言も口に出してはいけないし、言う必要も無い。
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