いつか海に消え行く の商品レビュー
約束の街シリーズ第五…
約束の街シリーズ第五弾。沖縄の島を舞台にして元弁護士の漁師を主人公にハードボイルドな世界を描く。
文庫OFF
瀬名群島といつものS市に隣接するリゾートタウンの2つの舞台で展開される話。瀬名群島での話がとても良くできている分、リゾートタウンでの話の詰めが甘い感じがする。姫島の爺さんも随分と気軽に登場しちゃうし。相対的にソルティーや忍の立場も低下してしまっていて、ちょっと残念。
Posted by
約束の街シリーズ第5弾。薔薇職人・山南。私は彼が本当に好きだ。このシリーズはB・Dシリーズに比べて非常に重い。血生臭い。いつだって切ない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
<約束の街>シリーズの第5弾。 私には最もしっくりくるシリーズ。 あくまで個人的にだが、この物語世界は落ち着く。もちろん、ハードボイルド作品であるから、暴力シーンもあり、時には銃撃戦もある。それなのに、落ち着く。私は主観的な感想をなるべく書かないことにしているが、北方ハードボイルドを主観以外で語るのは難しい。とにかく、好きだからである。 ストーリーは、お世辞にもいいとは言えない。口の悪い方の言う、「男性用のハーレクイン・ロマンス」、まさにそうだ。 でも、突然無性に読みたくなる。たまにはいいではないか。いつ読んでも、自分の胸の中にスッと入り込んでくる物語があるということは幸せだ。つくづく、そう思う。 心くすぐられたところ。 「自分でもまさかってことを、やってみたくなる。そういう性格でね。いつも出てくる性格ではなく、ふとした時に、気づくとそんなことをやっていたりする」 「ふとした時って」 「おまえにもないかな。投げちまいたくなる。なにもかも、どうでもよくなるって時が」 北方さんは、そんな、投げちまいたくなって、まさかってことをはじめてしまう男たちを、荒々しく描き出している。
Posted by
- 1