銭湯の女神 の商品レビュー
米原真理のおすすめ本だったと思う。タイトルが銭湯だったので銭湯のことばかりと思っていたら、自分の生活、執筆の場としてのファミリーレストラン、香港でのことなど様々な場所のエッセイであった。 4の銭湯のことだけであれば、フィールドワークのテキストとして仕えたのであるが、他の部分を含...
米原真理のおすすめ本だったと思う。タイトルが銭湯だったので銭湯のことばかりと思っていたら、自分の生活、執筆の場としてのファミリーレストラン、香港でのことなど様々な場所のエッセイであった。 4の銭湯のことだけであれば、フィールドワークのテキストとして仕えたのであるが、他の部分を含むとやや複雑である。また、銭湯は今の学生はほとんど行かないので、それだけでもフィールドワークとして価値があるのかもしれない。 面白いことは面白い。
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『戸越銀座でつかまえて』に次いで2冊目。だと思っていたら、『戸越~』の自身のレビューを見たら『銭湯の女神』に次ぐ2冊目と書いてあった…。読み終えても、読んだことに気づかなかったなんて、なんてこと。 文体もかたく、ちょっとシンパシーを感じ得なかった。奥付を見て納得。『戸越~』のほう...
『戸越銀座でつかまえて』に次いで2冊目。だと思っていたら、『戸越~』の自身のレビューを見たら『銭湯の女神』に次ぐ2冊目と書いてあった…。読み終えても、読んだことに気づかなかったなんて、なんてこと。 文体もかたく、ちょっとシンパシーを感じ得なかった。奥付を見て納得。『戸越~』のほうが10年以上もあとの作品。『戸越~』のちょっとこなれた感が好きなのかも。
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転がる香港から苔蒸す日本に帰ってきた著者の、ほぼ書き下ろしエッセイ集。内容は贔屓目に言っても多感に過ぎて、興醒めすることもしばしば。しかし、夜中に安酒でもチビリチビリとやりながら、時間を潰すにはもってこいの読み物。 「転がる香港…」を読んで以来、ずっと読みたいと思っていた彼女の...
転がる香港から苔蒸す日本に帰ってきた著者の、ほぼ書き下ろしエッセイ集。内容は贔屓目に言っても多感に過ぎて、興醒めすることもしばしば。しかし、夜中に安酒でもチビリチビリとやりながら、時間を潰すにはもってこいの読み物。 「転がる香港…」を読んで以来、ずっと読みたいと思っていた彼女の本なので、とりあえずは読めて満足。「コンニャク屋漂流記」もいつか読む。
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日常のあれこれなのに、何かちょっと違う。明日はもう何処かに行ってしまいそう。そして、ざっくりしているのに、細やかにさまざま掬い上げている。
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「どこががどうしようもなく満たされていて、必死になれないから、本物の何かになれない。 私はそれを背負って生きていくしかない。」 わかるーー。 「その場所に流れる空気に鈍感であることが下品」 「そうやって鬱憤は、どんどん社会に伝染していく。」 心に残った文を抜粋すると、真面目で面白...
「どこががどうしようもなく満たされていて、必死になれないから、本物の何かになれない。 私はそれを背負って生きていくしかない。」 わかるーー。 「その場所に流れる空気に鈍感であることが下品」 「そうやって鬱憤は、どんどん社会に伝染していく。」 心に残った文を抜粋すると、真面目で面白くないエッセイかと間違われそうですが、面白いですよ。 読み終わったあと、誰か親しい人に連絡をとりたくなります。
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「謝々!チャイニーズ」「転がる香港に苔ははえない」に続いて読みました。 日常の「不具合」について、自身の視点で丁寧に描写されていて、観察力のすごさが伝わってきます。 でも、前に読んだ2作に比べると大人しい感じ。 著者はやはり中国に恋してるんだなーという印象。 2012年8月読了
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『考えない人たちにとって、ファシズムは一番楽なのだから*』-『キレる若者より怖いもの』 本の半ば、銭湯の女湯の観察が始まったところで、これですよ、と思った。星野博美のエッセイは割と気に入っており、共鳴するところも多いと感じているのだが、この本は何となく一歩引きながら読んでいたの...
『考えない人たちにとって、ファシズムは一番楽なのだから*』-『キレる若者より怖いもの』 本の半ば、銭湯の女湯の観察が始まったところで、これですよ、と思った。星野博美のエッセイは割と気に入っており、共鳴するところも多いと感じているのだが、この本は何となく一歩引きながら読んでいたのだ。他人を拒絶するようなニュアンス。自分は違うと必死に訴えているような文章。ちょっと言葉は不適切になるかも知れないけれど、どこか病んでいるのだろうか、と勘ぐったりして読んでいたのだ。それが銭湯の話が始まった途端に霧散する。これは何を意味しているのだろうかと考えてみて、ふと思ったのが頭と体のバランスのことである。 元々、星野博美のエッセイを読む切っ掛けになった本でも、その後読んできたものでも、香港や中国大陸を見て自分自身の中で湧き上がる感情や思いを語る口調の潔さに自分は惹かれていたように思う。それは言い換えると、彼女が自身の身体の訴えてくることに非常に敏感でかつ正直であるというところに惹かれたのだとも言える。一見すると、とても頭でっかちな人が書いているようでいて、逆に感覚的でもあり、変な話ではあるが、そんなところがむしろどこか信用できる風な文章なのである。それは言葉の裏側に身体の感覚が存在しているのを感じられるためだと思うのである。 その感覚がこの本の始まりでは起こるように感じるられない。頭で考えた言葉だけが鋭く飛んでくる。許すまじ!というアジテートが聞こえる。ところが、銭湯の話になった途端、武装解除が起こる。それは、裸の身体を観察している内に起きた、書き手の中の身体の感覚の覚醒のような変化があったためだろうかと思うのだ。自分自身も身体一丁に戻ったような変化である。そう思うと人間の身体の発するものの力強さに改めて驚くのであるけれど。 そこから先はもう大丈夫だった。多少の辛口にも安心して気を緩めておくことができた。身体の意見を聞き入れながら頭でっかちに考える星野博美は、やはり読んでいて信用ができる感じのする、自分にとってちょっと特別なもの書きである。 *:本の内容とは関係ないけれど、2001年にこの本が出版された時よりも、世の中はますます不寛容になり、多様性が叫ばれている一方で画一的な価値観が押し付けられるようになり、考えているようで実は他人の言葉を鵜呑みにする人が増えてきたような気がしてしまう。ファッショに対する警戒感は今年の災害後のメディアの行動を見ていても、ますます高く持たなければならないように思えてならない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
題名に銭湯と名の付く本を読んでいる。本書の中に書名と同名のコラムがある。銭湯での裸の姿(=本性)は堂々としている、そして街中であった彼女は仮面をかぶっている? 本の中には1枚の写真がある。中央下に写る不自然な影、これが作者なのだろう。ボーダーライン、まさしく作者に、当てはまる言葉であると思う。 「燃えるごみ」についての不快な表記、ファミレス(=仕事場?)での普段あるがままの(しかし、不調和な)描写、銭湯でよくある日々の記録。そして香港と自去の↓品な記憶。 吐き気がする。(@読後感)
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何年振りかで再読。 規格外な位置から見えるもの。文体がサバサバしていて気持ちが良い。 ファミレスからの雑感は久々に読んだらちょっと重かったが。 この本で一番グッとくるのは鋳物職人の父親の言葉。 http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-en...
何年振りかで再読。 規格外な位置から見えるもの。文体がサバサバしていて気持ちが良い。 ファミレスからの雑感は久々に読んだらちょっと重かったが。 この本で一番グッとくるのは鋳物職人の父親の言葉。 http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-1642.html
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これはおもしろい。鋭い観察眼と、独自の視点で日本人を見ている、日本を読んでいる。そして、決して自分に甘くないのが潔い。読んでて気持ちいいし爽快だし、何より、自分が全然意識していなかったことに気づかされる。銭湯の章は、特におもしろかった。行く機会がないんだけれど、そうそうそうなのか...
これはおもしろい。鋭い観察眼と、独自の視点で日本人を見ている、日本を読んでいる。そして、決して自分に甘くないのが潔い。読んでて気持ちいいし爽快だし、何より、自分が全然意識していなかったことに気づかされる。銭湯の章は、特におもしろかった。行く機会がないんだけれど、そうそうそうなのか…と頷くことしかり。星野さんの他の本も読んでみよう。みんなも読んでみて!と薦めたくなった。
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