現象学ことはじめ の商品レビュー
人生の意味を考えさせてくれる類の本ではない。現象学という学問の威力を思い知った。構成が段階的で良心的な入門書であると同時に、繰り返し参照できる基礎書でもある。自分もじっくり吟味し、努力すれば、ひょっとしたらこの分野を理解することができるのではないかと思わせてくれた丁寧な記述である...
人生の意味を考えさせてくれる類の本ではない。現象学という学問の威力を思い知った。構成が段階的で良心的な入門書であると同時に、繰り返し参照できる基礎書でもある。自分もじっくり吟味し、努力すれば、ひょっとしたらこの分野を理解することができるのではないかと思わせてくれた丁寧な記述である。だからといって内容は決して簡単ではない。 著者の記述もあったが、心身一如のような東洋思想との親近性を感じた。しかし、論理展開、分析の深さにおいてそれ以上だろう。西洋恐るべしである。 第2版が出ているが、出版社のWEBサイトを見ても、どのように深化、改訂がなされたのか記述がない。目次は変わらないようだが、その違いが分かる方、教えて下さい! ・カントの哲学的人間学の課題「人間とは何か、人間は何をすべきか、人間は何を望むことが許されるのか」 ・日本語でも、自発の方が能動と受動より起源が古い。 ・過去が現在の感覚素材を自分の関心に即して創造していく、といってもいいほどの積極性をもつ。 ・フッサールは、心と体の関係を、心の働きとしての「動機」という規則性と物の観察で活用されている「因果性」という規則性の二つの原理的に異なった規則性によって規定している。 ・成人になったいまでも、知覚の根底に自他の身体性の未分化な匿名的間身体性がいつも働いているから。 ・主観的で相対的な生活世界は、それ独自の明証性を持っていて、客観的学問の明証性よりも、より根源的な明証性をそなえている。
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序章 1章、数えること 2章、見える事と感ずること 3章、時がたつこと 4章、変わることと変わらないこと 5章、想い出さずに、想い出されると言うこと 6章、気づくことと気づかないこと 7章、心と身体が育つこと 8章、他の人の痛みを「痛む」こと 9章、生きることと知ること 10章、...
序章 1章、数えること 2章、見える事と感ずること 3章、時がたつこと 4章、変わることと変わらないこと 5章、想い出さずに、想い出されると言うこと 6章、気づくことと気づかないこと 7章、心と身体が育つこと 8章、他の人の痛みを「痛む」こと 9章、生きることと知ること 10章、文化の違いを生きること
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