パロマー の商品レビュー
カルヴィーノ最後の作…
カルヴィーノ最後の作品です。カルヴィーノの作品はすべて奇想天外な作品ですが、本書はそれがいかんなく発揮されてます。ちなみにパロマー氏は、カルヴィーノ自身です。短編の連続集ですが『むずかしい愛 』より面白かったです。
文庫OFF
原書名I:Palomar(Calvino, Italo, 1923-1985) 著者:イタロ・カルヴィーノ(1923-1985) 訳者:和田忠彦(1952-)
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自然科学的な物事の観察が、だんだん哲学的な範囲に及んでくる。カルヴィーノ自身もきっとそういう性質だったんじゃないかと思うが、こういう人は一定数居るだろう。でも主人公も言うように、結局自分に帰結する以上、見方にも限度がある訳で、あまり内向的になりすぎず他者との関わりを持たないといけ...
自然科学的な物事の観察が、だんだん哲学的な範囲に及んでくる。カルヴィーノ自身もきっとそういう性質だったんじゃないかと思うが、こういう人は一定数居るだろう。でも主人公も言うように、結局自分に帰結する以上、見方にも限度がある訳で、あまり内向的になりすぎず他者との関わりを持たないといけない。自戒も込めて。 最後の章で日本庭園が出てきたのには少しびっくりしました。
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海が見たくなる。波を目で追いながら、パロマー氏のように抽象的世界に遊んでみたい(できないだろうけど)。
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2008年11月19日~20日。 小説なのかエッセイなのか哲学書なのか、ただの自意識過剰人間のつぶやきなのか。 なんだかんだいっても面白い。
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中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。彼は世界にじっと目を疑らす。浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。まだたどりついてはいない。」三種の主題領域が交錯し重層して響きあう、不連続...
中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。彼は世界にじっと目を疑らす。浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。まだたどりついてはいない。」三種の主題領域が交錯し重層して響きあう、不連続な連作小説27篇。
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【本の内容】 中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。 彼は世界にじっと目を凝らす。 浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。 「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。 まだたどりついてはいない。 」三種の主題領域...
【本の内容】 中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。 彼は世界にじっと目を凝らす。 浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。 「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。 まだたどりついてはいない。 」三種の主題領域が交錯し重層して響きあう、不連続な連作小説27篇。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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カルヴィーノ最後の作品集。 ユニークな構成になっていて、『各部・章・節の同一数字ごとに横に読む』ことも可能。 巻末の解説によると続編が構想段階にあったようだが、結局、書かれずに終わった。続編の主人公はパロマー氏とは正反対の、ちょうど対になるような人物だったようだ。
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あらゆる事を観察し、思考し、沈黙する。 おそらく、何事も成す事無く去る。 果たしてこれを小説と呼んでいいのか。 誰かを理解するなんて事は、誰にもできないのかもしれない。 クロウタドリの口笛のように。 それはそれとして、読んでいる間中ずっとエドワード・ゴーリー描くと...
あらゆる事を観察し、思考し、沈黙する。 おそらく、何事も成す事無く去る。 果たしてこれを小説と呼んでいいのか。 誰かを理解するなんて事は、誰にもできないのかもしれない。 クロウタドリの口笛のように。 それはそれとして、読んでいる間中ずっとエドワード・ゴーリー描くところのイアブラス氏の姿を思い浮かべていました。
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中年男性パロマー氏が、「波」について「ハム」について「正座」について「宇宙」について思索する。透徹した知への意志は、時に悲しくキッチュでもあり、美しくユーモラスだ。
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