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家族というリスク の商品レビュー

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2017/01/15
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2001年刊行。東京学芸大学助教授(家族社会学・感情社会学)たる著者が若年フリーター未婚層を親に寄生して豊かさを謳歌する層と見つつ、専業主婦解体論・家族の実相・フェニミズム批判・フリーターの現実と将来像などを論じたもの。著者のパラサイトシングルの定義は非自発的フリーター層を概念に取り込めず、分析は不十分と思われる。この観点からの批判も他書であったように思う。ところが、著者には、世相の切り取り方をうまく表現する造語力がある。またフリーター層の増加は事実であるから説明にも相応の説得力はあり、一読の価値はある。 「男性は女性より優位であるという社会的評価の代償として、妻…の扶養責任を押し付けられているのが男性である。扶養責任をそのままにしながら、男は家事、育児を分担しろというのは、男性にとって『不公正』である。」「改善すべきは、女性が(男性や親)に依存することを前提とした社会の仕組み…。…依存したほうが自立するよりも楽な生活ができる、という日本社会の現状を問題にすべき…」。他にもたくさんあるが、旨い叙述だ。

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2015/04/06

現代の病は核家族に集約される自己責任論に起因する。 コミュニティでの育児がなくなり、養子や再婚がタブーとなった現代は歴史的に見てかなり例外的な時期。 リスクを直視し、自分の家族が幸せに生きれるように努力し、セーフティネットとしてのコミュニティを再構築することが大事。

Posted byブクログ

2013/04/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

問題提起は「男おひとりさま道」とか「おひとりさまの老後」とかとあんまり変わりない。今までの「標準家庭モデル」ではやっていけなくなりますよというもの。 この本が特に触れたのはフツーに結婚してフツーに子どもを産む「標準家庭モデル」から外れた人へ、制度はとても冷たいというもの。 2章からは「パラサイト・シングル」や「専業主婦」の批判。 しかもミクロ目線で個人が抱える「リスク」の話よりもマクロ目線での悪影響を中心に言及していて、タイトルとのギャップを感じる。 後半は恋愛の自由化とか恋愛と結婚の分離とか結合とか。 面白かったのは最初の一章だけ。 後半は「だである調」と「ですます調」の文が章ごとに入り乱れて非常に読みづらかった。寄せ集めなのかもしれないけど、一冊の本にまとめるにあたってもうちょっと配慮が欲しかった。

Posted byブクログ