SASサバイバル百科全書 の商品レビュー

バリーデイヴィス(著者),滝川義人(訳者)

2011/07/20

英国陸軍特殊空挺部隊に１８年勤務した筆者による、サバイバルの実用ガイド。必要なツール・医薬品などの準備から、応急処置、シェルターの作り方、火や水、食料の調達、現在位置の測定、移動、レスキューについての基本に加え、北極圏・砂漠・ジャングル・海洋および海岸線・軍事活動など環境別の解説がある。

普通に文明社会に暮らしている分には必要ない知識ばかりだけど、いざという時にはものすごく役に立ちそうなノウハウ満載。実用ガイドということで結構衝撃的な写真が使われているので、そういうのが苦手な人（は読まないと思うけど）には向かない。小さい頃に薬草の本を読んでユキノシタの葉を傷に張ったりしたものだけど、この本の中でも紹介されていたのがちょっと嬉しい。発想の転換で、火や水を手に入れるための様々な方法や、あるものの別の使い道が提示されているのにときめいた。

基本装具として紹介されているのは、ロウソク（非常食としても）、火打石と鋼片、マッチ（防水処理のしかたつき）、タンポン（着火剤と傷口清掃用）、コンドーム（水筒・パチンコにも）、浄水タブレット、針と安全ピン（釣り針やコンパスにも）、パラシュートの紐（ほどいて縫い糸や釣り糸、デンタルフロスにも）、カミソリの刃、サバイバル袋、ワイヤー鋸、対空布板、コンパス、照明弾と発煙筒、GPS、ヘリオグラフ、レーダー波反射風船、ストロボ、サバイバルラジオ、時計（アナログ推奨）、号笛、非常食、釣具、ワナ、各種ナイフ＆工具、抗ヒスタミンクリーム、過マンガン酸カリウム結晶、アスピリン、包帯、電解液ドリンク、レンズ、蚊よけクリーム、膏薬、外科用の刃、塩、縫合用絆創膏。

「知は力なり」という言葉を実感する本だった。