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幻想録 の商品レビュー

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20世紀最大の詩人の…

20世紀最大の詩人のひとりイェイツは、千変万化する現象界に目を注ぐ一方、その奥に時空を超えて存在する神秘な世界を垣間見、心の二元性に逢着し、言い知れぬ苦悩を味わいました。そして、彼自身の秘教的思想を披瀝する『幻想録』の体系構築を行ないました。それは、生死を繰り返す人間の魂の変貌を...

20世紀最大の詩人のひとりイェイツは、千変万化する現象界に目を注ぐ一方、その奥に時空を超えて存在する神秘な世界を垣間見、心の二元性に逢着し、言い知れぬ苦悩を味わいました。そして、彼自身の秘教的思想を披瀝する『幻想録』の体系構築を行ないました。それは、生死を繰り返す人間の魂の変貌を、盈虚する月の28の相になぞらえ、「大車輪」のなかに位置する28の顕現体として動的に捉えると同時に、人間の歴史の流れをも、キリスト教文明の終わりを予期するなかで、「歴史の円錐」の動きとして把握します。イェイツの芸術、思想の真髄の書

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本書は、20世紀最大…

本書は、20世紀最大の詩人のひとりイェイツの思想書です。かなりというか異常なほど独自な視点で世界観を構築してます(生死を繰り返す人間の魂の変貌を、月の28相になぞらえ、<大車輪>のなかに位置する28の顕現体として動的に捉えると同時に、人間の歴史の流れをも、キリスト教文明の終わりを...

本書は、20世紀最大の詩人のひとりイェイツの思想書です。かなりというか異常なほど独自な視点で世界観を構築してます(生死を繰り返す人間の魂の変貌を、月の28相になぞらえ、<大車輪>のなかに位置する28の顕現体として動的に捉えると同時に、人間の歴史の流れをも、キリスト教文明の終わりを予期するなかで、<歴史の円錐>の動きとして把握します)。イェイツの他の本『ケルト妖精物語 』等とことなり、なかなか困難な書で理解不能な点が多くありました。再読、再々読を要する作品だと思います。

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