今日もお寺は猫日和り の商品レビュー
犬猫を個人で保護してらっしゃる生全寺のご住職と奥様、関わっている方の言葉や日記です。「大変ですね」「頑張って下さい」なんて簡単に云えない。十二分にそうしているから。でも悲壮な感じのしない本です。
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「放浪猫の旅の記録」での広告収入を使って支援している「生全寺」(現在は名称を「さるこの庵」としています)のご住職・奥様・ヘルパーさんたちの寄稿を集めた本です。日記や手紙の形式で書かれたものもあります。 この本を「ボランティア」のジャンルに入れてしまうのは、実は抵抗がありま...
「放浪猫の旅の記録」での広告収入を使って支援している「生全寺」(現在は名称を「さるこの庵」としています)のご住職・奥様・ヘルパーさんたちの寄稿を集めた本です。日記や手紙の形式で書かれたものもあります。 この本を「ボランティア」のジャンルに入れてしまうのは、実は抵抗があります。というのは、人間側の勝手な都合で捨てられた犬猫を放っておけなくて、お寺で面倒を見始めたら、いつの間にやらお寺がシェルター代わりになってしまい、「面倒を見て当然」と言わんばかりにお寺の前に多くの犬猫が捨てられたり、連れて来られるようになってしまったという経緯があるからです。それだけの「命」を引き受けるハメになったお寺は困窮し、電気代やガス代の支払いにも困るようになった。その状況を知った支援者の方々がHPを立ち上げたりして何とか支援体制を整えようとしていますが、未だにお寺は綱渡り状態です。お寺のやってきたことは「ボランティア」ではなく、「人間の無責任な行為の尻拭い」であることは、この本を読んでみたらわかるであろうと思います。 「命」に関わるご住職・奥様・ヘルパーさんたちにとっての、それぞれの「生全寺」が綴られているこの本は、一体人間の善意とは何なのかを、深く考えさせられる一冊です。
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