真葛が原 の商品レビュー
どの短編も、老年に差し掛かろうとする女性が、現状にあきらめに近い感情を抱きながら生きている。それでも、読後感はなぜか爽やかで、また読み返したくなる。 その理由は、主人公の境地が、いつかは彼女達の年代に達する自分のお手本として、「これならアリかも」と思わせてくれるものだからかもしれ...
どの短編も、老年に差し掛かろうとする女性が、現状にあきらめに近い感情を抱きながら生きている。それでも、読後感はなぜか爽やかで、また読み返したくなる。 その理由は、主人公の境地が、いつかは彼女達の年代に達する自分のお手本として、「これならアリかも」と思わせてくれるものだからかもしれない。 村の人達が投げかける悪意半分天然半分の物言いを、見事に(時に傷つきながらも)かわしていくしなやかさも、見習いたい。
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