コンパクトシティ の商品レビュー
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本書では、海外で実施されているコンパクトシティ政策と、それを巡る論争を整理したうえで日本型コンパクトシティの提案をしている。著者は、日本の拡散的な市街地形成は、都市への人口・産業集中や自動車の普及ではなく、都市計画の失敗が主因にあるという視点に立脚する。都市計画がゆるやか、かつ全国一律の土地利用規制であること、社会基盤・インフラ整備主導であることが問題であると指摘している。近年日本においてもコンパクトシティへの関心が高まり多くの提案が試みられているが、日本のコンパクトシティ構想は欧米とは異なった特徴を持つという。すなわち、(1)政府の戦略としての位置づけが弱いこと、(2)一部の自治体レベルの計画にとどまっていること、(3)人口減少等に対応することを目的とするなど日本特有の問題意識を持っていること、(4)公共事業によってコンパクトな市街地を形成しようとする傾向にあること、(5)コンパクトシティを巡る批判的視点が弱いことである。これに対して著者は日本型コンパクトシティの10の原則と三つのモデルを提案する。そして今後大切なことは、まちや地域の良さを再発見し共有すること、理念を確立し、人々を説得し、計画に基づいて実施していくことであると締めくくる。
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コンパクトシティ 現在、日本の都市政策の根源ともいえる。 しかし、欧米ではアーバンビレッジやニューアーバニズムなど似た政策もとられたこともあり、論争がおきた。 そこがこの本の一番面白いとこ。 あと、コンパクトシティの計画論も面白い。 ぜひ。
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