在日コリアンのアイデンティティと日本社会 の商品レビュー
フランスにおけるユダヤ人問題は究極のところ、フランス人自身の問題である。 マイノリティ先進国のフランスらしい名言だ。在日朝鮮人とは同化ではなく、共生。 敵と戦うには敵を知る必要がある。その弱点だけではなく、強さも知っておかなければならない。
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協会牧師による在日韓国人への「同化」発言に端を発する諸問題への意見を中心に組まれている本書。 歴史的経緯なども詳しく説明してあり(もちろん、キリスト教や当事者としてのバイアスは多々あるでしょうが)、この問題をあまりよく知らない方でも読みやすいと思います。 日本人として「在日」...
協会牧師による在日韓国人への「同化」発言に端を発する諸問題への意見を中心に組まれている本書。 歴史的経緯なども詳しく説明してあり(もちろん、キリスト教や当事者としてのバイアスは多々あるでしょうが)、この問題をあまりよく知らない方でも読みやすいと思います。 日本人として「在日」のことを考えることはおそらく決して多くはないだろうし、それがそれほど大きな問題とは考えないかもしれません。しかも、「同化」という言葉にしても、その言葉尻だけを捉えて・・・という風にもしかしたら僕らは思ってしまうかもしれません。でも、「在日」の方たちからすると、それがいかにアイデンティティに関わる問題か。それを痛感させてくれます。 日本人と在日の意識の違い。それは容易には飲み込みきれないし、言葉では分かっていても、意識として刷り込まれた次元では分かっていないかもしれない。けれど、そんな状況を少しでも打破するために、この本を手にとってみてはいかがでしょうか。 「在日コリアンは、「日本人と韓国・朝鮮のはざまで揺れ動く存在」です。日本と韓国・朝鮮の政治的関係がギクシャクするといつもそのトバッチリを受けるのが在日コリアンです。したがって、両国の関係に対しては神経質にならざるを得ません」(p77)
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