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普請の顛末 の商品レビュー

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2014/02/13

私は自分で家を建てた経験はないけれども、漠然と、いつか自分で好きなように家を建てたいという気持ちは常に持っている。 本書は著名なデザイン史家と建築家の共著であり、文字通りの顛末記である。動機から転居後の感想までの一連の過程が、施主側からは淡々と、建築家からは七転八倒の様子が、交互...

私は自分で家を建てた経験はないけれども、漠然と、いつか自分で好きなように家を建てたいという気持ちは常に持っている。 本書は著名なデザイン史家と建築家の共著であり、文字通りの顛末記である。動機から転居後の感想までの一連の過程が、施主側からは淡々と、建築家からは七転八倒の様子が、交互に読み取れるのが非常に面白い。 施主側からは「豪胆な家」であることが設計条件として提示されたとのことであるが、では、豪胆な家とはどのようなものか、終盤になって施主なりの答えが記されている。 多くの場合、施主は「窓が広くて明るい」とか、「間取りは広く取りたい」という条件を出しがちであるけれど(このことについても本書に言及あり)、これから家を建てたいと考える人に、それだけではない家の本質に想いを巡らせる良いきっかけを与えてくれると思う。

Posted byブクログ