よみがえる浦島伝説 の商品レビュー

坂田千鶴子(著者)

2015/08/10

日本人なら誰もが知っている浦島太郎のお話。この浦島太郎のお話の起源とは？また、平安・室町・江戸・明治・昭和そそして平成の時代へと、どのように浦島伝説は変化し、今に伝わっているのか？

2011/12/12

浦島物語りはどうやら5世紀ごろに起こった実話に基づくものらしく、「丹後国風土記」によると乙姫の恋を綴ったもので、乙姫が主人公で浦島子（男性）に一目惚れした激しくも精神性の高い恋の物語だったようです。
乙姫の前にあるらしい「亀姫の恋」はさらに激しいものであったらしく、当時の社会が母系制の共生的集いで恋の主導権も奪う男でなく集う女が支えていたようです。
天照大神もそうですが当時は女が太陽神の陽性で男が陰性であり招婿婚だった。
しかし8世紀までには今に至る中国から男尊女卑思想の律令制度が入り込んで、欲にかられた支配社会が浸透してしまうわけです。
古事記や日本書紀などによって、教育によるマインドコントロールが始まり今に引き継がれているわけです。
それと同時に浦島伝説も浦島太郎の物語りに書き換えられたと言うことのようです。
その証拠の一つとして、イザナミ（女）がイザナギ（男）を口説いて産まれた子には、
骨が無かったと言う戒めが書き加えられていると言うことです。
古事記のイザナギに比べて日本書紀のイザナギの方がより支配的でもあるようです。