調律の帝国 の商品レビュー
圧倒的な筆致で描かれ…
圧倒的な筆致で描かれる、凄まじい刑務所の実態。この作品を読むうちに、「地獄」とは人の作り出すものじゃないかと考えされられてしまった。
文庫OFF
地獄とは死んだ後に…
地獄とは死んだ後にあるんじゃない と思わせてくれる一冊。この本がもっと人々の目に着けば 犯罪は少しは減るんじゃないかな??これはイヤでしょやっぱり
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
うっはー。日本人の獄中記なんて、安部譲二くらいしか読んだことなかったが(ホリエモンとか中島らもとか結構あるらしい)、壮絶…って、コレ、フィクションなの⁈ 島田雅彦のあとがき、郊外=刑務所論が意外に面白かったりする。
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20代前半の初読時は、別冊宝島281『隣のサイコさん』『囚人狂時代』そのままの壮絶な獄中描写に圧倒されるだけでしたが、10年経って読み直してみると全然印象が違いました。 肉体に強いられる苦痛は、果たして罪を浄化するのか? 断じて否、と考える主人公Sは自らの信ずる改悛の道を守るた...
20代前半の初読時は、別冊宝島281『隣のサイコさん』『囚人狂時代』そのままの壮絶な獄中描写に圧倒されるだけでしたが、10年経って読み直してみると全然印象が違いました。 肉体に強いられる苦痛は、果たして罪を浄化するのか? 断じて否、と考える主人公Sは自らの信ずる改悛の道を守るために、獄中においても「闘争」を続ける。 ただ、社会全体に何となく蔓延している応報刑的な雰囲気は、必ずしも改悛を望んでいないと思うのです。ひどい事をした奴はひどい事をされて当たり前だ、いや、もっとひどい目に遭うべきだ。そんな溜飲の下げ方が受け入れられてしまいそうな気がします。 本書に描かれる「死刑よりも悲惨な獄中生活」が現実のものであったなら、死刑制度なんてあっという間に廃止されるのでは。 刑罰の意義って、何なんですかね……。
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