微分と積分 の商品レビュー

遠山啓(著者)

2024/09/12

図書館で借りた。
日評数学選書シリーズからChoice。このシリーズは記号論理入門が凄く良かったので個人的には非常に良い印象を持っている。その中から大枠は知っているはずの微積分を選んだ。調べたら同じこの本がちくま学芸文庫としても出版されているらしい。それだけ名著なのだろう。
中身の構成は至ってシンプルで、大学で微積分を学んだ人なら既視感を感じるだろう、ザ・微積分の教科書という感じだ。おそらく「関数とはなにか」などの説明のディテールが名著たるゆえんなのではないかと推察する。
基本的には大学で配布されるテキストで十分とは思うが、いろんな微積分の本を読んでみたいという人には一度目を通すことをお勧めできる本だ。もちろん星5つ評価。

2018/06/07

大学の微積分。大変に興味深く学べた。遠山先生は大学の教育者としても素晴らしい。

εーδ論法（無限大の場合もある値に近づく場合も同じ！）も、収束の早さも、微積分の基本公式の導出も、補間法も、テイラー展開（いくつかの剰余式）も、具体的な積分の方法も、常微分方程式（特に線型の場合）も、全部この本で学ぶことが出来ました。

決して簡単ではないですが、集中して取り組むことができ、今の私には最適なレベルの本であったようです。