少年と少女のポルカ の商品レビュー
これはいいですよ!図…
これはいいですよ!図書館でふと見つけて、読んだのですが、気に入ってしまって、わざわざ本屋さんまで出向いて買いました。中高生なら、一度は読むといいですよ!
文庫OFF
芥川賞を受賞した藤野…
芥川賞を受賞した藤野千夜の最初の短編集。せつなさに胸打たれる。
文庫OFF
「午後の時間割」の冒…
「午後の時間割」の冒頭で、18才のハルコが今日から自分は64才だと決めてしまう。なんだこれは、と思ったが強烈な個性にすぐに惹かれました。文章力がすごいです。
文庫OFF
表題作と「午後の時間…
表題作と「午後の時間割」の2作品収録。なんて素敵な青春小説なんだろうと思いました。
文庫OFF
ゲイのトモユキとか性…
ゲイのトモユキとか性同一障害のヤマダとか、少数派の少年たちが主人公なのにちっとも悩んでない。開き直りつつも周りと折り合いをつけて生きていくのはとても読んでいて気持ちが良かった。惜しいのは解説で悩むことをダサいと評されてしまったことかな。中高生向け?
文庫OFF
悩み多き高校生の物語…
悩み多き高校生の物語。同世代ならなおさら共感できる部分もあるのでは?
文庫OFF
表題作と、海燕新人文学賞受賞作「午後の時間割」の2作品。1995年〜1996年の作品だが、全く劣化を感じなかった。藤野千夜作品は芥川賞受賞作品の「夏の約束」しか知らなかったが、他の作品も読んでみたくなった。
Posted by
思春期と性と自我、人は誰しもこの困難に直面する。正解がないから環境や家庭といった様々な要因にたやすく揺れ、そうして挫折すれば大きな傷を負う。なんてリスキーな社会を創ってしまっただろう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『少年と少女のポルカ』 男子高に通うゲイのトシヒコは陸上部のリョウに片思いをしている。 トシヒコと同じクラスのヤマダは女性になるためホルモン注射や手術をし、女子の格好で通学する。 ヤマダはトシヒコに好意を抱いており、ちょっかいをかけるがトシヒコはゲイである自分は認めても、女になりたいヤマダを理解できない。 トシヒコとヤマダの視点交互に、高校生の日々を描いていく。 トシヒコもヤマダも、自分の性癖を受け入れ本人にとっては穏やかに暮らしている。 対して、トシヒコの幼なじみとして登場するミカコは秀才のごく普通の女子高生だが、心が不安定になって電車に乗れなくなり、家の近くをぶらぶらして過ごす。 異質である2人が自分なりに生きているのに対し、普通のミカコが学校に通えない状況というコントラストが効いている。 性同一性障害とか、同性愛とかをごく普通の高校生活にひそませることで感じ取るものがある物語。 『午後の時間割』 進学校を卒業し、浪人生活をはじめたハルコは、自分が「64歳である」と思い込んで過ごすことにする。 ”委員長”とあだ名される美人の友人と気ままに過ごし、東大に現役で進んだと推察されるテシロギ君とデートする物語である。 屋上で煙草を吸ったり修学旅行で酒盛りするような高校生活の回想と、マイペースな浪人生活が自然に交じり合って進んでいく。 ハルコは失恋する。 読んでいる途中で感じる予感通り、テシロギ君はゲイで、ハルコとは友人以上になれないのだ。 ハルコは妄想家だけれど、リアルな妄想ができるということはある意味現実をしっかり捉えられているということであると思う。 自分が64歳でないと認めることは、ハルコが現実と向き合わなくてはいけないことを示していると感じた。
Posted by
この作家さんの、あっけらかんとした明るさが好きです。無駄に悩まない。深刻にならない。くどくど書かない。だって、登場人物にとってはそれが普通のことなのだから。 同性に恋するヨシヒコ、心は女性なヤマダ、電車に乗れなくなってしまったミカコ、いきなり64歳になってしまうハルコ、容姿のせい...
この作家さんの、あっけらかんとした明るさが好きです。無駄に悩まない。深刻にならない。くどくど書かない。だって、登場人物にとってはそれが普通のことなのだから。 同性に恋するヨシヒコ、心は女性なヤマダ、電車に乗れなくなってしまったミカコ、いきなり64歳になってしまうハルコ、容姿のせいで役を押し付けられた委員長…。それぞれに違和感を抱えています。時に恐怖にも変わりかねないし、絶望してもおかしくない。当然傷つきもします。けど悩むのであれば明るく悩みます。力んだりもしない。読み手も笑いながら、ああでもそれでいいんだよねと赤塚不二夫さんの気分になれる。正直、「少年と少女のポルカ」のラストは少々不安にもなりました。大丈夫かな、と心配にもなるし、誰もが自分をある程度肯定していられるような状況には限界がある。常に誰かのことを気にかけてもいられない。それでもきっと、彼らはぶれずにいてくれると思うのです。 余談ですが、「午後の時間割」の体育教師が好きです。卒業式の後の謝恩会で、最後だからと「お前たちはクズだ!」と叫ぶ。吹き出してしまった私はハルコと同類のクイーン・オブ・クズなんだろうか。
Posted by