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臓器移植 我、せずされず の商品レビュー

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2015/11/12

1999年2月28日、臓器移植法施行後、初の脳死移植。まだ記憶に新しいところです。それから、移植手術があるたびに報道されているので、みなさんの家庭でも話題になることがあるのではないですか。それではみんなのご両親や知り合いでドナーカードを持っていて、しかもちゃんと署名済みという人は...

1999年2月28日、臓器移植法施行後、初の脳死移植。まだ記憶に新しいところです。それから、移植手術があるたびに報道されているので、みなさんの家庭でも話題になることがあるのではないですか。それではみんなのご両親や知り合いでドナーカードを持っていて、しかもちゃんと署名済みという人はいますか?コンビニにも置かれており、かなり配布されていると言いますが、私のまわりではまだ聞いたことがありません。さて、以前こんな話もありました。20歳くらいの子どもが脳死で、臓器を移植した。お葬式のときに子どもの意志をついでと、その子の友人たちにもドナーカードを配った。私はその話を聞いて、ちょっとゾーッとしました。だって「あんたも死んで誰かに臓器をあげなさい」と言われているような気がしたから。もちろん、そんな気はもうとうないのだろうけど。しかし、脳死後の臓器移植が善行だということになっていくと、断るわけに行かなくなってくる。何かおかしくないですか。人が死ぬのを前提とした医療というのは。本書では臓器移植に対して論理的な反論が行われています。ちょっと過激です。著者は理論生物学の第一人者です。以前講演会を聞きに行ったときは、エイズで今の人口が10分の1くらい(だったと思う)になればいいんだなんて、やっぱり過激なことを言っていました。脳死、臓器移植については、また遺伝子治療や環境問題などについても言えますが、きちんとした知識を身につけ、自分の頭で考えて、行動するようにしたいものです。一度本書を読んで考えてみて下さい。(最近はテレビでとんでもな話をされていますが、昔からわりと信頼しています。)

Posted byブクログ