二十世紀の法思想 の商品レビュー
再読。20世紀法思想を概観するに好適なテキスト。自分が学部生時代にこんな本でとっかかりを得ていたならば、もう少し苦しまずに済んだだろうなぁと思います。
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20世紀法思想の全体像を一つの物語として描き出す、という本書の試みは、私が見たところ、十分に達成されていたと思います。しかも、登場する法哲学者たちが立志列伝風に描かれていて、読み物としてもとても面白かったです。叙述の焦点は、「法の自立性」と「言語論的転回」と呼ばれる認識枠組みの変...
20世紀法思想の全体像を一つの物語として描き出す、という本書の試みは、私が見たところ、十分に達成されていたと思います。しかも、登場する法哲学者たちが立志列伝風に描かれていて、読み物としてもとても面白かったです。叙述の焦点は、「法の自立性」と「言語論的転回」と呼ばれる認識枠組みの変化に置かれているのですが、いずれも20世紀という時代状況やその知的背景を考えるうえで欠かすことのできない要素だと思いますので、その点でもとても勉強になりました。
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