POLLINATION の商品レビュー
WEEDシリーズの最…
WEEDシリーズの最終巻です。谷脇が主役です。裕也との生活は困難だらけだけど谷脇が満足してたら充分なんでしょう。傍から見れば不幸だな、と思っても本人が幸せならそれでいいのかもしれないと思わせられました。
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ご都合主義と言うものがあり、それに則って読み手はある程度の先を予想をしながら本を読む。それは多分、映画なり小説なりノンフィクションなり、過去に読んだり聴いたり見た話を引き合いに持ってくるからで、その持ってきたものとどういう風に違っているか、もしくは似たような結末になるとしてもそこ...
ご都合主義と言うものがあり、それに則って読み手はある程度の先を予想をしながら本を読む。それは多分、映画なり小説なりノンフィクションなり、過去に読んだり聴いたり見た話を引き合いに持ってくるからで、その持ってきたものとどういう風に違っているか、もしくは似たような結末になるとしてもそこへ行き着くまでに新たなオリジナリティを見出すか、そう言う事を考えながら読んでいる。木原作品が「ご都合主義ではない」と思うのは、全くの予想外の結末が約束されているのではなくて、困難を乗り越えて結ばれた、と言う状態に見えるものを劇的でも大袈裟でもない、と言う風に書かれる、と言う面が大きい。今まで読んだことのない結末、と言うのでもない。あくまでも、登場人物の身の丈にあった書き方と言うか。谷脇が、他者の感情の機微に疎い人間である、と言う事があり、この人間がいきなり改心して人の感情を溢れんばかりに受ける人物にはならないだろうなと言う先読みは「ご都合主義じゃない」と読みながらも思ってしまう木原作品の最大の魅力。そんな都合のいいようには終わらないんだろうな、と(笑)
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『砂漠の中を歩いている』という言葉があるのですがまさにその通りな話でした。オアシスは何処へ!!いろいろと考えさせられる本でした。
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