心にある癒す力治る力(下) の商品レビュー
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「心理療法の現場から」の下巻。 河合隼雄先生と心理療法家の対談形式で八つの症例をそれぞれ話してくださる。 カウンセラー、クライエント双方に耐えがたい苦しみとして感じられることがある心理療法の過程。 自己治癒力に対する強い信頼感。 人と人が深くかかわって変容が起こる。覚悟。すごい世界。 ・心理療法の根本は、ともかく、その場に全身全霊をあげて「いる」ことではないかと思う。 ・うつ病はお薬だけではだめ。生き方を変えないといけない。 ・夢によって示唆されたり、自ら感じるところがあったりしたことを「生きてみる」(夢を生きる)ことをしなくては意味がない。
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うまくいったケースばかりで、物足りないところもあるが、治すというよりも、治っていく、というのがよくわかる。 といっても、すべて不思議と言えば不思議。箱庭は受けてみたいな。
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とても興味深く読みました。 どの例もとても深刻に思えます。 私だったらとても変われないと思います。 自分の中に治る力があると信じたい。 誰か助けて!と思う。
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いろんな精神療法があるものだ。 でも心はいやされるのだ。そのためにはどこかで何らかの決心をつける必要があるんだな。たとえば、エリートまっしぐら仕事人間だったサラリーマンが子供が障害児だったことで、仕事よりも重要な人生を見つけたりするとか。 心理療法の根本は治療者が何かをすることで...
いろんな精神療法があるものだ。 でも心はいやされるのだ。そのためにはどこかで何らかの決心をつける必要があるんだな。たとえば、エリートまっしぐら仕事人間だったサラリーマンが子供が障害児だったことで、仕事よりも重要な人生を見つけたりするとか。 心理療法の根本は治療者が何かをすることではなく、そこにいることなのだ、と革新しているが、それがもろにわかるのが精神分裂病者に対するとき。守られた空間の中で治療者が病人とともにいる、といってもあくまで安定した心をもって、自分の存在をかけているのだが、ことをするとき、病人の中からおのずから治療に至る働きが生じてくる。
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子ども時代にしかるべき事をしてこなかったことを取り戻すために起こる退行。発達の段階で無駄に見えるため省いてしまいがちなことでも成長過程では必要不可欠な事がたくさんあるようだ。子どもの人となりをただどんと受け止めてあげること、忘れずにいたいと思った。
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