1,800円以上の注文で送料無料

フィレンツェの政体をめぐっての対話 の商品レビュー

5

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/02/20

序文と2つの巻で構成されており、第1巻は、かつてのメディチ家時代の政体の諸欠点を認めつつも、基本的には当時の「制限的政体」を擁護している。第2巻では、逆に「開放的政体」、つまり自由な政体(民主政)を勧めている。第1巻での議論は、自由な政体が適切に整備されねば専制に陥りやすいという...

序文と2つの巻で構成されており、第1巻は、かつてのメディチ家時代の政体の諸欠点を認めつつも、基本的には当時の「制限的政体」を擁護している。第2巻では、逆に「開放的政体」、つまり自由な政体(民主政)を勧めている。第1巻での議論は、自由な政体が適切に整備されねば専制に陥りやすいという観点からあえてそれに批判的な見解にしたという。そのため、少なくとも第2巻でのグィッチァルディーニの意図は明快であり、序文もこのことを裏づけているように見える。自由な政体に貴族政的原理を組み込んだ共和国の提示である。

Posted byブクログ