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笑い姫 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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天保年間が舞台で、女…

天保年間が舞台で、女性芸人や男性戯作者が活躍します。鳥居甲斐守はスタンダードな悪役です(悪い意味ではなく)。後半は北海道が舞台で楽しかったです。お眉寿が可哀想なので幸せになって欲しいです。

文庫OFF

天保年間が舞台の時代…

天保年間が舞台の時代長編。北海道の扱いなどが独特で面白かったです。

文庫OFF

2024/09/01

皆川先生の幅広さ、まさに小説の女王だ……御大。。 時代物は他の著作でも読んだことありましたが、ハラハラドキドキの長編活劇はお初。活劇でも、そこは皆川ワールドでした。 作中作『狂月亭綺譚笑姫』がこれまた面白かった。 本当に当時の草双紙みたい…御上が厳しくなり出版できないからと、途...

皆川先生の幅広さ、まさに小説の女王だ……御大。。 時代物は他の著作でも読んだことありましたが、ハラハラドキドキの長編活劇はお初。活劇でも、そこは皆川ワールドでした。 作中作『狂月亭綺譚笑姫』がこれまた面白かった。 本当に当時の草双紙みたい…御上が厳しくなり出版できないからと、途中でお芝居にして道中で演ってたのもよかったです。 天保の改革での奢侈の禁止、これは贅沢では無くない?みたいなものまで禁止されててこれはキツかったろうな。。。 「無人島を占領してる異国人への通訳にしたいから」と、蘭之助にありもしない罪被せて芸人一座と一緒に小笠原諸島まで島流しにするのは無理矢理過ぎる…と思いました。 でも、島のボスだったセボリとの交流や、島に着いてからの間宮林蔵(この人も破茶滅茶)はよかったな……礫爺な間宮林蔵、何かあると巧みな礫攻撃してくるの笑いました。 作次郎と巻き込まれたお眉寿はどうなの??ここの結末が描かれなかったのは好きです。お眉寿さんには作次郎以外とよろしくやってほしい。。。 史実+活劇+幻想、堪能しました。 喪うものも多かったけど、蘭之助も小ぎんたちもケリがつけられてよかった。。 岩井志麻子さんの解説という恋文も面白かった。皆川博子作品の特に怪奇幻想系は志麻子さん好きそうだとは思ってたけど、想像以上に耽溺されてた。 「読書とは楽しいことであり悪いことであり良い方へも悪い方へも幻惑してくれるものだということを、皆川先生に教えて、ではなく弄んでもらえばいいのです」

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2021/09/20

とにかく入れ子構造で描かれる、主人公の戯作「狂月亭綺譚笑姫」が最高。 全部まとめて読みたい…。 悪漢に顔を裂かれ笑みを貼り付けられたのは、姫を装う兄。 彼に復讐を誓われる、美童好みの細川政元。 兄を慕う盲目の妹が呪法を受け、兄の顔貌を目の当たりにする終幕…。 この劇中作で物語も幕...

とにかく入れ子構造で描かれる、主人公の戯作「狂月亭綺譚笑姫」が最高。 全部まとめて読みたい…。 悪漢に顔を裂かれ笑みを貼り付けられたのは、姫を装う兄。 彼に復讐を誓われる、美童好みの細川政元。 兄を慕う盲目の妹が呪法を受け、兄の顔貌を目の当たりにする終幕…。 この劇中作で物語も幕を閉じる…っていうのも、また皆川博子浪漫だよな…。 あの終わり方の耽美さが…マジで最高過ぎる…み、皆川博子~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!と久々にもんどりうった。 マジで奇形の顔にされた女装の兄とそれを慕う妹…。 マジで皆川博子草双紙として出してくれ…。

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2011/09/10

■概略 蘭之助は阿蘭陀通詞(通訳)であった父譲りの才がありながら、戯作で生計を立てる気ままな身の上。しかし、幼なじみの兄弟をのせた赦免船が江戸へ着いたことから、彼らを利用しようとする人々の争いに巻き込まれる。蘭之助を慕う軽業師小ぎん一座とともに、天保の海の果てへと流された彼らの見...

■概略 蘭之助は阿蘭陀通詞(通訳)であった父譲りの才がありながら、戯作で生計を立てる気ままな身の上。しかし、幼なじみの兄弟をのせた赦免船が江戸へ着いたことから、彼らを利用しようとする人々の争いに巻き込まれる。蘭之助を慕う軽業師小ぎん一座とともに、天保の海の果てへと流された彼らの見たものは……。

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2010/05/08

 江戸時代末期、外国語通訳ができるのに戯作者をやっている主人公と、彼を慕う軽業の一座の娘は、陰謀に巻き込まれていく。  「笑い姫」とは、主人公が書く戯作で、口をさかれ縫われて奇形にされた戯作の中の主人公。ヒロインはかつで人買いに兄弟ともに攫われて、姉が実際に口を裂かれ、その後死ん...

 江戸時代末期、外国語通訳ができるのに戯作者をやっている主人公と、彼を慕う軽業の一座の娘は、陰謀に巻き込まれていく。  「笑い姫」とは、主人公が書く戯作で、口をさかれ縫われて奇形にされた戯作の中の主人公。ヒロインはかつで人買いに兄弟ともに攫われて、姉が実際に口を裂かれ、その後死んだという過去がある。  「幕末機関説 いろはにほへと」を思い出すとともに、「いろはにほへと」がこれぐらいきっちりやってくれたよかったのにと、強く思った。戯作に蘭学、陰謀と、「いろはにほへと」に重なる設定が多かったからだろう。でも「いろはにほへと」の最後が、なんか未消化なのに対して、この「笑い姫」の最後の1行。  惚れた。  皆川博子はすごい。惚れます。  最後の1行は、その瞬間に世界がかわる。「笑い姫」の世界を俯瞰していたはずの自分が、その中に入り込んでいく、確かに江戸時代のその風景のなかにたっている。それほどの力がある。  外連味たっぷりで、歌舞伎とか江戸の風俗が好きという方には、たまらない1冊。  読めて、幸せです。

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2009/12/23

改めて皆川博子氏の才の幅を思い知った。 江戸時代の終わりを舞台にした、ハラハラドキドキの立ち回りにミステリーの要素も含んだ長編活劇、と言ってしまうのはあまりに陳腐に過ぎる。 「死の泉」や「薔薇密室」や「聖餐城」を著した同じ作者がこれを書いたというだけでも驚くが、あるいは皆川氏の...

改めて皆川博子氏の才の幅を思い知った。 江戸時代の終わりを舞台にした、ハラハラドキドキの立ち回りにミステリーの要素も含んだ長編活劇、と言ってしまうのはあまりに陳腐に過ぎる。 「死の泉」や「薔薇密室」や「聖餐城」を著した同じ作者がこれを書いたというだけでも驚くが、あるいは皆川氏の感覚とリズムがよほど私の性に合うのか、とにかく冒頭の1文字目から最後に至るまでまったく飽きることなどない。 言うなればハードボイルドと括られる一群とは対極に位置するかのような表現こそが物語としてのリアリティーとまさに肉体を持って生きる登場人物を生み、そして読者の心をガシと掴んだまま放さない。 もちろん他作に比べれば解読しやすい歴史活劇小説とはいっても、そこには皆川氏の真骨頂である幻想的な側面も巧みに織り込まれていて、作中作である戯作「狂月亭奇譚笑姫」が非の打ち所なく完璧にストーリーと融和している。 いやはや、とにかくすごい作品であり、すごい作家だ。

Posted byブクログ

2011/07/25

以前読んだ「赤いランタン」がよかったので、借りてみました。全然違う作風で少しびっくりしたけど、嫌いじゃない設定と物語展開だったので、苦にならず読み終えました。

Posted byブクログ