日本が嫌いな日本人へ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ぃやー、なんというか、ありがたい本です。 韓国人である著者が、日本人以上に日本の良い所を見つめてくれている。 もう10年以上前の本なのに、今読んでも、全然アリだし。皆さんも是非読んでみると面白いのではないでしょうか。 日本人が、意外とコンセプトでもって上から降りてこずに、その場の最適解を探して現実に足を付けて進んでいく国民性、っていうのは、なるほどそのとおりかも、って思った。 コンセプトから降りてくる、理想を追い求めてそこに当てはまらないものを悪として排除していく、そういうことがすごく苦手。悪く言えば、コンセプト作りがすごく苦手。それはこれまでの経験から納得するところでもある。 あと、長く一緒にいたら分かり合えているようで、実はカルチャーの差ってほんとにすごくて全然分かり合えていない、みたいなこともあるっていうのも、今更だけどそうだよなぁと思うし。この著者なんて、どんだけ日本知ってるの!!と思う感じの方だけれども、それでも、当時あまり知らなかったときにこう思っていたよ、と言う記述が、結構驚くようなことだったり。 あぁ、日本人のそういうところも理解されないんだ、みたいな。逆に、私も、韓国人がそんな風に考えるなんて知らなかったな、みたいな。 農工社会内のつながりが非血縁的だったこと、も、この日本のアジア内でも珍しい特徴の一つなのでは、という指摘も行う著者。そうなると、意外と、ほかのアジアよりも同系のヨーロッパの方が理解し合えたりして?なんて思ったり。 とにかく、今の日本、構造改革その他方針転換の目指す先は、『西欧』が声高に叫ぶ世界じゃなくていいんだよ、自分の行きたいところに行けばいいんだよ、っていう声には非常に賛成。いつも、思ってた。もっと別に独自路線貫けばよいのに、って。 ただ、問題は、冒頭に戻って、「コンセプト作り」が日本は苦手っていうところで、新しい国の在り方を、誰もが結局作れずに日が過ぎ去るから、10年前の本でも面白く読めちゃうんだよなぁ…笑。 余談。 自然の音を、日本人(とどこか確か大洋州の国)だけは左脳で聞き、ほかの国は右脳で聞くという話。ちょっと興味深い!!!!!
Posted by
我が意を得たり!と思った個所が多くあった。それは日本を愛するが故、もっとしっかりせい!と叱咤する気持ちと、日本にいる日本人ではないところが筆者と共通しているからかもしれない。(2004.4.4)
Posted by
- 1