海猫宿舎 の商品レビュー
とても透明な物語。 それでいて、少し潮の香りがする。 療養地という閉鎖的な空間で過ごす 10〜12歳の少年たちの冬の入り口の話。著者の近年の作品では同年代の子よりも数倍大人びていて、人生を達観しているが、この話の少年たちは年相応。 勝手で自尊心もあって、葛藤もするのが、体温を感じ...
とても透明な物語。 それでいて、少し潮の香りがする。 療養地という閉鎖的な空間で過ごす 10〜12歳の少年たちの冬の入り口の話。著者の近年の作品では同年代の子よりも数倍大人びていて、人生を達観しているが、この話の少年たちは年相応。 勝手で自尊心もあって、葛藤もするのが、体温を感じさせる。 この世のものならざる者も出てくるけど、決してホラーではなく、そんな人たちも優しい人ばかりなので読後はとてと暖かい気持ちになれた。
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不思議で閉鎖的ですこし儚げで、童話的。 内容も厚くなく、さらさらさら〜っと読める。多くは語らず、雰囲気をたのしむ本だと思う。
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「公平というのはそういう意味ではないよ。わかるかい。その時と場所によって相手の立場を理解することなんだ。」 (P.138) 小さな燈台で暮らす新任の先生と『海猫宿舎』で病気の療養をしている生徒たち。それぞれが違う症状や悩みを抱えながらも成長して、冬を迎えていくお話でした。 ユ...
「公平というのはそういう意味ではないよ。わかるかい。その時と場所によって相手の立場を理解することなんだ。」 (P.138) 小さな燈台で暮らす新任の先生と『海猫宿舎』で病気の療養をしている生徒たち。それぞれが違う症状や悩みを抱えながらも成長して、冬を迎えていくお話でした。 ユンクとリリンが海岸へ向かう途中、手を繋いで仲直りをした場面が可愛かった…。 表紙や装丁も、とっても素敵!! 片脚の海猫の挿絵も見所。
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再・・読。訳あり少年たちの暮らす海猫宿舎。冬を迎える前、新しい先生が訪れる。少年同士の反発やいざこざ、もつれた糸が解けた時の、新しい季節の訪れ。大切な人を見守る、暖かく不思議な存在。 ほっこりとした読後感に包まれる、ファンタジーです。 装丁がまた美しい。ポストカードで欲しいくらい...
再・・読。訳あり少年たちの暮らす海猫宿舎。冬を迎える前、新しい先生が訪れる。少年同士の反発やいざこざ、もつれた糸が解けた時の、新しい季節の訪れ。大切な人を見守る、暖かく不思議な存在。 ほっこりとした読後感に包まれる、ファンタジーです。 装丁がまた美しい。ポストカードで欲しいくらい。
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子供の心理描写がリアルだな~。 自分だけの友達が欲しい、この子には負けたくない。 でも、長野さんの文章でこれを書いてもドロドロした感じにならないのが不思議。 マフィンがすごくおいしそう
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少年・鷗・そして燈台・海。 長野まゆみさんの得意分野が細かく組み込まれていている、子供にも読みやすい内容。 独特な癖のある文章とかけ離れていたので、心に伝わってくる物語の深さがストレートに表現されていて、短い物語でも読み終わったときの余韻が大きく素敵なお話でした。
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色んな不思議が書かれているのに 結局何も解明されないまま・・・ でもそれが何かいぃ(*´ω`*)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
出版社/著者からの内容紹介 「こんど《海猫宿舎》で教えることになったんだよ。 つまり君たちの先生というわけさ」 体が弱く都会では暮らしていけぬ少年たちが、 療養し勉強する《海猫宿舎》。 そこに青い睛のパスカル先生がやってきた。 海猫が飛び交う岬のはずれには、小さな灯台。 霧のなかに浮かぶ船。 秋から冬へ、諍い、傷つきながらも成長する少年たちに、 やがて静かな奇蹟が訪れる。 **************
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「みんなどうしようもない強がり屋ばかりさ。」 船のことには触れません。 でも、パスカル先生の青い瞳に船のかたちが宿っていました。
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『秋の或る日、岬はずれの小さな燈台に、ひとりの男の人がやってきました。黒っぽい冬の外套を着て、襟巻とひとつながりになった毛糸の帽子をかぶっています。』 長野まゆみの小説は、読み手がコーヒー傍らに椅子に座って本を開いているという行為そのものを折り込んであるように思う。
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