言語政策とは何か の商品レビュー
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言語政策とはその国で話される言語が複数に及んでいる場合に、その取り扱いをどうするのかについて政治等で決めることを指すものらしい。 図書館の書棚でたまたま見かけた。 バベルの塔の逸話もあるが世界には多様な言語が存在する。ひとつの国や商業圏においてもバラバラなケースもある。日本語も今や「方言」としてくくられているが「標準語」とそれ以外の多様性がある。 本書では、類型化、コーパス、ステータス(媒介言語と消臭言語)などの軸や、語彙、綴字法などでこのテーマについて提示している。 語学と言えば「英語」の運用能力について話題にされることが多いが、世界を理解し共に歩んで行く場合にはフランス語がどうして複雑なままなのかの理解も含めた「言語政策」的な視座もあるのが良いと思った。
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2021/05/27:読了 フランスの社会言語学者で、主に、植民地の言語政策から出発しているので、言語政策の定義がかなり複雑。 日本で、歴史的にどう言語政策が実施されてきたかの、参考になるような内容を期待していたが、少し方向性が違った。
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20世紀後半に誕生した言語政策という考え方を,社会言語学・言語社会学的見地から解説した書。主な理論や仮説(ハウゲンの第1モデル,第2モデル,ファーガソンの分析モデル,フェイソルドの「潜在的国際語」リスト等)の詳細やケース・スタディーの成果等に触れつつ多言語状況における少数言語の状...
20世紀後半に誕生した言語政策という考え方を,社会言語学・言語社会学的見地から解説した書。主な理論や仮説(ハウゲンの第1モデル,第2モデル,ファーガソンの分析モデル,フェイソルドの「潜在的国際語」リスト等)の詳細やケース・スタディーの成果等に触れつつ多言語状況における少数言語の状況や言語権,言語環境といったテーマにも言及している。言語政策は世界のいたるところで実践されている。そして社会や政治的要因の影響を受ける形で,国民の意志が尊重されている環境もあれば,抑圧されている環境もある。また,国によっては言語問題に宗教問題が持ち込まれ複雑になっているところもある。現代社会における,特に多言語状況・環境における言語政策,言語計画,言語整備,言語権等,基礎的な事柄を学びたい人には良書だと考える。
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言語政策のレポートに用いた。「言語戦争と言語政策」の方が読んでいて、面白かったなぁ。こちらは、入門書らしく、読みやすく、図が豊富だった。また、定量的な事項が多かったので、具体的な事項を行う際は、こちらの方がいいのかな。
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