久安寺の四季 の商品レビュー
ふとした偶然で本書の存在を知った。 昨年、日本経済新聞の夕刊で、紫陽花寺としての久安寺の紹介記事を目にした。 早速、久安寺を訪問してみた。 なかなかいいお寺だった。 中々の賑わいで、写真を撮ると人が入ってしまう。 そんな状況であったが、ベストショットを写すことができ、近隣の市...
ふとした偶然で本書の存在を知った。 昨年、日本経済新聞の夕刊で、紫陽花寺としての久安寺の紹介記事を目にした。 早速、久安寺を訪問してみた。 なかなかいいお寺だった。 中々の賑わいで、写真を撮ると人が入ってしまう。 そんな状況であったが、ベストショットを写すことができ、近隣の市展/美術展で展示される機会を得た。 本書はその時からでも、20年も前に撮影されたものである。 人の気配もなく久安寺の四季が映し出されている。 ただし、巻頭文章には少し不快感を感じる。 カメラ遊びの人々 と言う表現や 無作法なカメラマンに不満を持つ。 「私の作品を無断で盗んでいる。撮るは盗るに等しい」と。 悟りを開いたはずの住職が、このような表現を巻頭言に 提供するのは情けない。 せっかくの素敵な能登城弘 写真集を手にして 興ざめだ。 無作法なカメラマンは、何処にでもいる。 写真集を観ようする善良な写真愛好家に、 お前らも同種だ と言っているようで 不快な思いをさせる。 後で、私の思い上がりと書くぐらいなら 初めから書かない方が良い。 とは言え、写真集はとても優れたものである。 勿論その様な状況に管理維持するのも大変だとは 思う。 分かる人は分かる。 ワシがやったんや と言う必要はない。 絶版になっているようで、残念だ。 巻頭言を差し替えての再版を期待する。
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