ゼロからの出発 Re-Boot！ の商品レビュー

大前研一(著者)

2009/10/07

飛ばし読み。印象に残った箇所二つ。

?構想力は、教科書にして教えられるのが不可能なのだ。私が構想力を教えようとするときは、「俺と一緒について来い」というしかない。たとえば、、現在築地の再開発を進めているが、「こういう絵が俺には見える」という青写真を頭の中に描く。築地の卸売市場を建物の二階に上げてしまい、電子商取引にして日本中の市場を取り込み、一階は新鮮な魚や野菜が活発に売買されている市場の雰囲気だけ残して、そこにレストランなどをつくり、飲食街にする。三階以上は、二十四時間稼動するオフィスとして、二十一世紀型の産業をテナントとして誘致する。また、パリのセーヌ川のように、船でどこへでも行けるようにする。海上タクシーを走らせて、勝どきや晴海へもすぐに行けるようにし、職住近接を実現する。さらに、浜離宮の運河をJR新橋駅まで500メートル延ばして、新橋駅を降りてきたら、そのまま船でどこにでも行けるようにする。（略）結局、自分で常に考えるしか方法がないのだ。
こういう発想は本当に驚く。海上タクシーや運河を500メートル延ばすという発想は出てこない。こういう発想ができるようになりたい。

?私は学校でもいつも一番前に座り、先生を質問攻めにしていた。東京工業大学にいたときには、教授たちから「大前がクラスにいると怖い」「彼が一番前に座っていると、勉強しないといけないから疲れる」とまで言われていた。（略）少なくとも世界に負けないだけの教育環境を家庭内で実現しないといけない。
大学院での勉強の仕方に迷っていた時期だったので、参考にしたいと思う。できるだけ理論を固めたいと思っていたので、やはり講義は大切だということを確認した。