新宿末広亭 の商品レビュー
宝塚市立中央図書館の「まちぶんこ」の特集コーナーで手にしました。定点観測の視点が落語ファンにぐっときます。寄席通いの贅沢を味わえます。
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タイトルにあるように、1999年5月下席から2000年5月中席までの一年間、新宿末広亭に足を運んでの「定点観測」がこの一冊のテーマである。 読んで感じるのは「寄席は生きもの」ということ。お客さん、演者、天候…… さまざまな要素の組み合わせいかんによって寄席の表情もくるくる変わる...
タイトルにあるように、1999年5月下席から2000年5月中席までの一年間、新宿末広亭に足を運んでの「定点観測」がこの一冊のテーマである。 読んで感じるのは「寄席は生きもの」ということ。お客さん、演者、天候…… さまざまな要素の組み合わせいかんによって寄席の表情もくるくる変わる。著者が通いつめた時期が、いわゆる「落語ブーム」前夜のもっともゆるみきった時代であったのも、逆に「寄席」が主役の読み物としてはかえっておもしろい。たとえば、いま2014年におなじことを試したとしても、こんな空気感は出ないのではないかなぁ。結果的に、ある意味しっかり「時代」を切り取ってしまっているところが興味深い。
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