グレイ・アウル の商品レビュー
カナダの原野とインディアンに憧れた、イギリス生まれの少年アーチー・ベレイニー。彼がどのようにしてインディアン「グレイ・アウル」となったのか。 グレイ・アウルがワナ猟師として成長しながらも、動物たちの生態系を破壊する自らの行為に苦悩し、パートナーであるアナハレオによって自然と動物、...
カナダの原野とインディアンに憧れた、イギリス生まれの少年アーチー・ベレイニー。彼がどのようにしてインディアン「グレイ・アウル」となったのか。 グレイ・アウルがワナ猟師として成長しながらも、動物たちの生態系を破壊する自らの行為に苦悩し、パートナーであるアナハレオによって自然と動物、人間の共生を模索していく過程が素晴らしく感動的だ。
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1930年代のヨーロッパにおいてスコットランド人とアパッチ族の混血でカナダの自然の語り部として有名だったグレイ・アウルが,実は生っ粋の英国人だったという謎に満ちたゴシップネタから,彼の生立ちを追って始まっていく内容です。 しかし,グレイ・アウルが書いた『野生への巡礼』(残念ながら...
1930年代のヨーロッパにおいてスコットランド人とアパッチ族の混血でカナダの自然の語り部として有名だったグレイ・アウルが,実は生っ粋の英国人だったという謎に満ちたゴシップネタから,彼の生立ちを追って始まっていく内容です。 しかし,グレイ・アウルが書いた『野生への巡礼』(残念ながら邦訳がないらしい)からの引用を読んでいると,彼が『実はインディアンではなかった』ということには関係なく,美しい野生の良き理解者であったことがわかります。 小屋のある木立は、自分たちのことを知りつくしていた。だが、あのすばらしいマツの木々、いにしえのときから、天高くそびえ立ち、遠く谷を見守り続けてきた木々は、自分たちの足下で、わずかな時間を生きたちっぽけな生き物たちのことには、気づかずに過ごしてきたのかもしれない。 そして,彼等夫婦がビーバーを助けて共に生活をするようになる話の頃からは,彼等の森の生活が,本当に野生の中での優しさに満ちた生活であることが目に浮かぶようで素晴らしいものです。 私達が行って見たあのアラスカの静謐な野生の風景… グレイ・アウルだけでなく,多くのネイティブが静かに息づいて見ていた世界が何となく想像できるような気がして,いろいろなことを感じられた本でした。
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