錆びる心 の商品レビュー
最近のおどろおどろしい内容の長編に比べると、軽い内容で読みやすい。と云っても、悪意に満ちた人の心を描いている作品が多く、読後感は必ずしも良くない。ブラックユーモア風の短編が異色で面白いと思った。
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とても良かった。桐野夏生独特の世界に魅せられた。危うい人間の心がテーマの短編集で、ちょっと不気味でダーク、でも作品によっては美しさを感じるものまである。「虫卵の配列」「月下の楽園」が特に好み。 ところどころに「ジェイソン」のようなちょっとユーモアのある話が挟まってるのもヨイ。
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ほんと、あっという間に読める。 キャラ描写、話の切り口、淀みない文章。さすが、手練れ( ´ ▽ ` )ノ 大長編にどっぷり浸かって倫理も常識も忘れ去ってしまえるのが桐野作品の魅力だけど、短編もいけるね( ´ ▽ ` )ノ
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どのストーリーも救いのないというか、悲しい結末と言うか。 1話目は読んでいて、「んん??」と思ってしまった。 ラストで表題にもなっている「錆びる心」は私としてはこの中で一番好きでした。
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この人の本は短編で読むのがちょうどいいのではないかと思い始めてきた。 そしてこの短篇集はいつもどおりすっきりしない幕切れで終わるものが多いのだけど、そのなかでも爽やかに読める数少ない作品が入っている印象。かつ、小説特有のおかしさというよりは、現実にありそうな話としての人間の可笑し...
この人の本は短編で読むのがちょうどいいのではないかと思い始めてきた。 そしてこの短篇集はいつもどおりすっきりしない幕切れで終わるものが多いのだけど、そのなかでも爽やかに読める数少ない作品が入っている印象。かつ、小説特有のおかしさというよりは、現実にありそうな話としての人間の可笑しさが描かれているという点でも親しみやすい。男性が主役の作品より女性が主役の作品のほうがリアルで読んでいて勉強になりますが。
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表題作の錆びる心はすごく心にずしんときた。【自分の何かを印象的にくっきりと傷つける形で残そうとしていた。】人間には誰しも持つ心で、実際に程度は違えど経験しているはず。怖い。 月下の楽園も、心に冷たく響いた。
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人間の醜さ、怖さ、図太さやどろどろしたものが存分に描かれていて、ゾッとすると同時になんだか痛快でもあった。自分の内面も抉られているような。
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暇つぶしにはいいボリューム。 内容的にはもっと残酷なのを期待してたから、物足りなさもあり。 「虫卵の配列」は言葉選びがすごく好みだった。
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桐野先生の普通の短編を読んだのはこれが初めて。長編が上手い作家さんは短編も面白いと私は思います。桐野ワールド全開の一冊。
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好き 短編集、っていいですよね長い作品を読むほど集中力がないとき 上質な文章をサクッと読んで気分を変える 桐野ねーさんの描く人間って本当、いい!
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